寒い季節はつい体重が増えがちだが,皆さんはどう対処されているだろうか.脂肪を燃やすには交感神経の働きが欠かせない.交感神経は,低血糖や寒冷環境などを検知して活性化すると神経伝達物質であるノルアドレナリンを放出,脂肪組織に存在するβアドレナリン受容体を介してリパーゼを活性化し,蓄えられていた脂肪を分解して血中に脂肪酸やグリセロールの形で遊離させる.今回,ハーバード大学のRosen教授らのグループは,従来知られていた前述の脂肪分解の過程を増強する因子としてオキシトシン(Oxt)が働くことをマウスとヒトの脂肪組織を用いて証明した(Li E, et al:Nature, 625:175–180, 2024).
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DOI:10.18958/7431-00004-0001392-00