タンパク質サンプルをSDS-PAGEなどの電気泳動にて分離したのち,分離されたタンパク質をメンブレン(膜)へと転写し,ブロッキング,抗体反応を行い,最終的に目的タンパク質の存在を検出する.さまざまな検出方法があるが,近年は化学発光法が一般的である.その場合,X線フィルムに露光する場合と冷却CCDカメラタイプのイメージャーで検出する場合がある.
ウエスタンブロッティングは原理も単純で汎用される実験手法ですが,行程が長く,どこか一カ所でも不備があるときれいな結果が得られない場合が多いです.特に初心者が失敗した場合,どこに問題があるのか判断するのが難しいことも.このため,サンプルとしてネガティブコントロールとポジティブコントロールをともに用意することは大切です.また,試薬メーカーが用意している実験ガイドや基礎トレーニングなどもうまく使用しましょう.
近年はウエスタンブロッティングの抗体反応や洗浄操作などを自動化するシステムや,短時間で抗体反応を行う装置など,便利な機器が出てきています.ルーチンにウエスタンブロッティングを行う研究室には重宝するでしょう.