めざせ実験の達人-トラブル回避のコツと最新キットで極める!
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めざせウエスタンブロッティングの達人
はじめに

ウエスタンブロッティングでの検出の概要とポイント

実験手法の概要

タンパク質サンプルをSDS-PAGEなどの電気泳動にて分離したのち,分離されたタンパク質をメンブレン(膜)へと転写し,ブロッキング,抗体反応を行い,最終的に目的タンパク質の存在を検出する.さまざまな検出方法があるが,近年は化学発光法が一般的である.その場合,X線フィルムに露光する場合と冷却CCDカメラタイプのイメージャーで検出する場合がある.

実験手法の流れ

  1. 電気泳動(SDS-PAGE)〜転写(転写の概要とポイント参照
  2. ブロッキング
  3. 抗体反応(一次抗体,二次抗体)
  4. 検出(化学発光法,蛍光法,発色法)

ココがポイント

ウエスタンブロッティングは原理も単純で汎用される実験手法ですが,行程が長く,どこか一カ所でも不備があるときれいな結果が得られない場合が多いです.特に初心者が失敗した場合,どこに問題があるのか判断するのが難しいことも.このため,サンプルとしてネガティブコントロールとポジティブコントロールをともに用意することは大切です.また,試薬メーカーが用意している実験ガイドや基礎トレーニングなどもうまく使用しましょう.

近年はウエスタンブロッティングの抗体反応や洗浄操作などを自動化するシステムや,短時間で抗体反応を行う装置など,便利な機器が出てきています.ルーチンにウエスタンブロッティングを行う研究室には重宝するでしょう.

ウエスタンブロッティングのQ&A一覧へQ17 検出手法比較

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プロフィール

森山先生
森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
<著作>
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