分子標的薬開発への新たなる挑戦

概論

鼎談：分子標的薬開発のいまを語る〜注目のシグナル機構と新薬創製のストラテジー【岡野栄之／岩坪　威／佐谷秀行】

第Ⅰ部　有力な分子標的薬と開発が進むシグナル伝達作用薬

第1章　がんの分子標的薬

1.タンパク質リン酸化酵素阻害薬【サンペトラ・オルテア／佐谷秀行】

2.血管新生阻害剤【佐藤靖史】

3.EMT制御と分子標的薬【狩野光伸／宮園浩平】

4.がんの抗体医薬の現状と将来【設楽研也】

第2章　脳神経系の分子標的薬

1. donepezilの研究開発戦略【杉本八郎】

2. γセクレターゼインヒビター・モジュレーター【富田泰輔】

3. 新規GSK3β阻害剤によって明らかになった成体神経前駆細胞におけるWnt/β-cateninシグナルの機能【澤本和延】

4. セマフォリン3A阻害剤【菊地　薫／熊谷和夫／木村　徹】

5. Rho〜脊髄損傷治療のターゲット【Noel J. Cusack／Susan M. Flint／Scott J. Munzer／Mark R. Hurtt】

第3章　免疫系の分子標的薬

1. 抗リウマチ薬「tocilizumab（ActemraR）」の創薬物語【大杉義征】

2. ケモカインの発見から臨床応用まで【松島綱治】

3. T細胞活性化抗原CD26標的薬剤【大沼　圭／森本幾夫】

第4章　代謝・循環系の分子標的薬

1. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬〜candesartan cilexetilの研究開発【仲　建彦】

2. HMG-CoA還元酵素阻害薬“statins”【遠藤　章】

3.糖尿病の新規分子標的薬〜脂肪細胞／インスリン分泌制御／グルコーストランスポーターなど【山内敏正／植木浩二郎／門脇　孝】

4. 次世代新薬の標的としてのプロスタグランジン【坂田大治／北岡志保／成宮　周】

第Ⅱ部　創薬開発のストラテジー

第1章　立体構造に基盤をおいた創薬研究

1. 概説〜構造解析を用いた創薬開発【安井正人】

2. 近年の薬物スクリーニング【福西快文／中村春木】

3. 創薬開発におけるNMR法の活用【高橋栄夫／嶋田一夫】

4.分子標的の創薬とIκBキナーゼβ阻害剤の開発【板井昭子】

5. 構造解析に基づくRhoキナーゼ阻害剤の開発【合田圭吾／箱嶋敏雄】

第2章　次世代の創薬研究

1. 核酸創薬の開発状況【藤原将寿／宮川　伸／中村義一】

2. ショウジョウバエを用いた創薬研究〜ショウジョウバエ・モデルにおけるエネルギー代謝制御機構の研究【香山-古金谷綾子／三浦正幸／平林義雄】

3.魚類を利用した創薬【谷口善仁／武田俊一】

4. ゲノム創薬の新機軸：インシリコ創薬【辻本豪三】

5. 創薬標的としてのエピジェネティクス制御機構【竹本　靖／伊藤昭博／福田　勲／吉田　稔】

6. ケミカルバイオロジーに基づく創薬研究【河村達郎／田代　悦／井本正哉】

7.幹細胞を用いた創薬【桜田一洋／坂井徳子／土肥-寺見浩美／鈴木　忍】

索　引