実験医学増刊 Vol.29 No.15

使えるデータベース・ウェブツール

日本発のデータベース戦略から,ゲノム・疾患情報の有効活用まで

  • 有田正規/編
  • 2011年09月05日発行
  • B5判
  • 244ページ
  • ISBN 978-4-7581-0317-6
  • 5,940(本体5,400円+税)
  • 在庫:なし
実験医学誌 定期購読のご案内
PDFダウンロード

ゲノム,メタボローム,疾患情報など生物医学の解明に欠かせないデータベースについて,気鋭の若手研究者が解説.ユーザー視点に立った丁寧な説明と,特徴が一目で見渡せる一覧表付きで,すぐに活用できる一冊です.

目次

第1章 データベースはどのように変化していくのか─データベースの最前線

概論 新たな段階に突入したわが国のデータベース─バイオサイエンスデータベースセンターの設立とこれからの課題【高木利久】

  • これまでの取り組み
  • 新たな段階へ
  • これからの課題と展望

1.KEGGデータベースとゲノムネット【五斗 進】

  • 知識集約型データベース
  • 新しい技術によるデータへの応用
  • 医療への応用

2.DDBJの現在:継承と変革【中村保一/小笠原理/神沼英里/菅原秀明/高木利久/大久保公策】

  • DDBJの積み上げてきたもの
  • DDBJの新たな展開

3.仮想ラボセンターSciNetSの活用と未来:創資源と知識薬の開発に向けて【蒔田由布子/豊田哲郎】

  • セマンティック・ウェブに準拠した統合データベースの構築
  • SciNetSを支える推論検索エンジン,GRASE
  • SciNetSへのプログラミング言語からのアクセスを可能にする“セマンティックJSON”
  • SciNetSからの創資源への応用をめざすウェブアプリケーション“GenoCODE”の開発

4.NBRPデータベースの現状と将来展望【山崎由紀子】

  • NBRPの現状紹介
  • データベースの変化
  • リソースDBの将来像
  • 危機管理体制

5.欧米におけるバイオデータベースの整備・利活用の動向【福士珠美/川口 哲/山本雄士】

  • 米国におけるバイオインフォマティクスの現状と,医学,医療分野への展開戦略
  • 欧州分子生物学研究所(EMBL)におけるインフォマティクスデータの管理と共有事例
  • 欧州におけるバイオインフォマティクスの将来戦略

6.MEDALS:経済産業省ライフサイエンスデータベース・解析ツールのポータルサイト【村上勝彦/今西 規】

  • MEDALSコンテンツ
  • データベース・ツール便覧
  • プロジェクト便覧
  • MEDALS横断検索
  • ダウンロードページ
  • MEDALSツール

第2章 生物医学研究に役立つデータベースとリソース

概論  次世代シークエンスデータの解析の実際─エキソーム,ChIP-Seq,RNA-Seqを中心にして【鈴木 穣】

  • 全ゲノムリシークエンスとエキソンリシークエンス(エキソーム解析)
  • ChIP-Seq解析およびクロマチン構造解析
  • RNA-Seqおよびトランスクリプトーム解析
  • 次世代シークエンスデータの複合的解析

1.次世代シークエンサー時代のゲノムブラウザとSRAs【神田将和】

  • ゲノムブラウザの種類
  • UCSCとEnsembl Genome Browserの差異
  • 論文化されたデータがすべてゲノムブラウザで閲覧可能なわけではない
  • SRA(NCBI)/DRA(DDBJ)/ENA(EBI):3つのNGSデータレポジトリ

2.転写制御解析のために有用な公共データベースとツールの紹介【田中義章/山下理宇】

  • 転写制御解析に有用な生配列データの利用(SRA,ENA,DRA)
  • 転写因子結合・ヒストン修飾サイトの探索(hmChIP)
  • 既知転写因子結合配列の探索(TRANSFAC, JASPAR)
  • 新規のモチーフ検索(MelinaⅡ)
  • 転写開始点との比較(DBTSS)
  • プロモーター領域データベース(MPromDb)

3.タンパク質の構造・機能ドメイン,相互作用データベース【崎山則征/富井健太郎/ポールホートン】

  • 構造・機能ドメイン
  • タンパク質間相互作用
  • 膜タンパク質の構造とトポロジー

4.遺伝子発現データベースの利用と応用の最前線【大林 武】

  • GEO,ArrayExpressのコンテンツ
  • アノテーションの整備されたデータを利用する
  • GEO,ArrayExpress:大量にダウンロードをして利用する
  • GEOとArrayExpressの比較のまとめ
  • 遺伝子共発現データベース

5.タンパク質の立体構造データベース【金城 玲】

  • worldwide Protein Data Bank(wwPDB)
  • PDBjを使ったデータの取得と解析
  • PDBj Mineを利用した高度な検索
  • タンパク質の類似性検索と解析サービス
  • PDBjの二次データベースとブラウザ
  • RCSB PDBとPDBeのサービス

6.パスウェイデータベースの選び方と使い方【小寺正明】

  • パスウェイDBの引用数ランキング
  • パスウェイDBの共通点と相違点
  • より自由度の高いDB利用法

7.学術文献データベース活用術【山本泰智】

  • 文献データベース類型
  • 実際のデータベース

8.糖鎖科学データベースの現状【鹿内俊秀/成松 久】

  • 糖鎖科学実験プロトコル集
  • 糖鎖構造データベース
  • 糖タンパク質データベース
  • 糖鎖標準品の合成支援ツール
  • 感染症と糖鎖に関連したデータベース
  • 実験研究ツールとしてのデータベース

9.メタボロームデータベース:多様な研究への対応とデータの共有化【金谷重彦/平井 晶/旭 弘子/高橋弘喜/中村建介/Md. Altaf-Ul-Amin/二瓶義人/池田 奨/尾嶌雄也/西岡孝明】

  • KNApSAcK 生物種-代謝物関係データベース(KNApSAcK Core)
  • KNApSAcKを引用した研究事例
  • 代謝物データベース:情報の共有に向けて

第3章 疾患・臨床情報リソース

概論 全ゲノム多様性とゲノムワイド関連解析の歴史,現在,未来【角田達彦】

  • SNPデータベースとGWAS
  • GWASを支える疾患情報の整理
  • 次世代のGWAS

1.疾患症状データベース【大坪正史/清水信義/蓑島伸生】

  • OMIM
  • KEGG DISEASE
  • UR-DBMS/Syndrome Finder
  • POSSUM web
  • SYMPHONIEとMutationView
  • SYMPHONIE
  • 疾患遺伝子変異データベースMutationView

2.疾患メカニズムに挑むゲノムデータベース【平川美夏】

  • ヒト遺伝子と疾患データベース
  • 病原体データベースを集約するポータルサイト
  • 宿主─病原体相互作用データベース

3.ゲノムワイド関連解析データベースとデータ共有【小池麻子/徳永勝士】

  • 海外のGWAS DB
  • 統合データベースプロジェクトでのGWAS DB
  • データ公開のポリシー
  • データのレポジトリー
  • Human Genome variation DBへの拡張にむけて

4.医療情報の統合に向けた臨床情報データベースの構築【山本景一/松田文彦】

  • 医療機関の臨床情報データベースの現状
  • 臨床情報に関する公共データベースの現状
  • 臨床情報データベースの地域ベースのコホート研究への適用可能性と問題点
  • 今後の展望

第4章 最新解析手法とウェブツール・ソフトウェア

概論 バイオインフォマティクスのソフトウェアとサービスにおける標準化【片山俊明】

  • オープンバイオ
  • ウェブサービス
  • 統合データベース

1.解析プラットフォーム紹介【中尾光輝/藤澤貴智】

  • Galaxyはゲノム配列データ解析ウェブアプリケーション
  • Cytoscapeはネットワーク解析ソフトウェア
  • BioMartはデータベースから必要な部分(データセット)を抽出するためのウェブアプリケーション

2.第二世代アセンブラの選び方と使い方【中村昇太】

  • 第二世代用アセンブラ
  • 次世代シークエンサーを用いたゲノム解析の実際

3.ゲノムマッピングとビューワ─研究目的に応じたマッピングツールの選択と評価【八谷剛史】

  • マッピングツールのアプローチと性能特性
  • 目的特化型のマッピングツール群
  • マッピング・ビューワ

4.DDBJの塩基配列解析ツールと登録システム【長崎英樹/神沼英里】

  • DDBJの検索/解析ツール
  • DDBJのクラウド型解析ツール:DDBJパイプライン
  • DDBJの塩基配列登録ツール

5.最尤法による分子系統解析の実際【田村浩一郎】

  • 系統樹推定法の概要
  • 最尤系統樹推定のためのソフトウェア
  • 最尤系統解析の実際

6.創薬標的タンパク質解析と医薬品探索【広川貴次】

  • 創薬標的タンパク質同定
  • 特定の創薬標的タンパク質データベース
  • タンパク質立体構造に基づく化合物探索

7.文献管理・文献推薦【岩崎 渉/山本泰智/高木利久】

  • 文献管理のポイント
  • 文献推薦のポイント
  • 代表的な文献管理・文献推薦ツール

8.二次構造に基づくRNA配列解析ソフトウェアの進展【加藤有己】

  • RNA二次構造予測
  • RNAシュードノット構造予測
  • RNA間相互作用予測

購入方法・送料について

本書は全国の羊土社取扱書店にてご購入いただけます.店頭にて見当たらない場合は,下記情報を書店にお伝え下さい.

  • 【本書名】実験医学増刊:使えるデータベース・ウェブツール〜日本発のデータベース戦略から,ゲノム・疾患情報の有効活用まで
  • 【出版社名】羊土社

お近くに取扱書店が無い場合,特に海外でご覧になりたい場合,羊土社HPでのご注文および発送も承っておりますので,下記ご参照のうえ,注文をご検討ください.

羊土社HPでのご注文について

本書を羊土社HPにてご購入いただきますと,本体価格に加えて,送付先・お支払い方法などにより下記の費用がかかります.お手続き等詳細は書籍購入案内のページをご参照ください.

分類 項目 費用
国内 消費税 +540円
送料 0円(5,000円以上,国内送料無料)
手数料(代引きのみ) +300円
海外 航空便送料 第1地帯(アジア、グアム、ミッドウェイ等) +960円
第2地帯(オセアニア、中近東、北米、中米) +1230円
第2地帯(ヨーロッパ) +1230円
第3地帯(アフリカ、南米) +1610円
EMS便送料 第1地帯(アジア、グアム、ミッドウェイ等) +1680円
第2地帯(オセアニア、中近東、北米、中米) +2360円
第2地帯(ヨーロッパ) +2600円
第3地帯(アフリカ、南米) +3080円

※この表は本書のみご購入いただいた場合の費用をまとめたものです.他の書籍を同時に購入する場合はお申し込み金額や重量により費用が異なってまいりますのでご注意ください.

  • 各稿に掲載されているデータベース・ウェブツールの一覧表より,URLを抜粋してリンク集を作成しています.
  • 執筆時の最新情報に基づいていますが,サイトの仕様変更等により,予告なくURLが変更される場合がありますのでご了承ください.

第1章 データベースはどのように変化していくのか─データベースの最前線

概論 新たな段階に突入したわが国のデータベース─バイオサイエンスデータベースセンターの設立とこれからの課題【高木利久】

1.KEGGデータベースとゲノムネット【五斗 進】

2.DDBJの現在:継承と変革【中村保一/小笠原理/神沼英里/菅原秀明/高木利久/大久保公策】

3.仮想ラボセンターSciNetSの活用と未来:創資源と知識薬の開発に向けて【蒔田由布子/豊田哲郎】

4.NBRPデータベースの現状と将来展望【山崎由紀子】

5.欧米におけるバイオデータベースの整備・利活用の動向【福士珠美/川口 哲/山本雄士】

6.MEDALS:経済産業省ライフサイエンスデータベース・解析ツールのポータルサイト【村上勝彦/今西 規】

第2章 生物医学研究に役立つデータベースとリソース

概論 次世代シークエンスデータの解析の実際─エキソーム,ChIP-Seq,RNA-Seqを中心にして【鈴木 穣】

1.次世代シークエンサー時代のゲノムブラウザとSRAs【神田将和】

2.転写制御解析のために有用な公共データベースとツールの紹介【田中義章/山下理宇】

3.タンパク質の構造・機能ドメイン,相互作用データベース【崎山則征/富井健太郎/ポールホートン】

4.遺伝子発現データベースの利用と応用の最前線【大林 武】

5.タンパク質の立体構造データベース【金城 玲】

6.パスウェイデータベースの選び方と使い方【小寺正明】

7.学術文献データベース活用術【山本泰智】

8.糖鎖科学データベースの現状【鹿内俊秀/成松 久】

9.メタボロームデータベース:多様な研究への対応とデータの共有化【金谷重彦/平井 晶/旭 弘子/高橋弘喜/中村建介/Md.Altaf-Ul-Amin, 二瓶義人/池田 奨/尾嶌雄也/西岡孝明】

第3章 疾患・臨床情報リソース

概論 全ゲノム多様性とゲノムワイド関連解析の歴史,現在,未来【角田達彦】

1.疾患症状データベース【大坪正史/清水信義/蓑島伸生】

2.疾患メカニズムに挑むゲノムデータベース【平川美夏】

3.ゲノムワイド関連解析データベースとデータ共有【小池麻子/徳永勝士】

4.医療情報の統合に向けた臨床情報データベースの構築【山本景一/松田文彦】

第4章 最新解析手法とウェブツール・ソフトウェア

概論 バイオインフォマティクスのソフトウェアとサービスにおける標準化【片山俊明】

1.解析プラットフォーム紹介【中尾光輝/藤澤貴智】

2.第二世代アセンブラの選び方と使い方【中村昇太】

3.ゲノムマッピングとビューワ─研究目的に応じたマッピングツールの選択と評価【八谷剛史】

4.DDBJの塩基配列解析ツールと登録システム【長崎英樹/神沼英里】

5.最尤法による分子系統解析の実際【田村浩一郎】

6.創薬標的タンパク質解析と医薬品探索【広川貴次】

7.文献管理・文献推薦【岩崎 渉/山本泰智/高木利久】

8.二次構造に基づくRNA配列解析ソフトウェアの進展【加藤有己】

こちらの書籍もお勧めいたします

  • 9784758124188
  • 9784758122672
  • 9784758122634
  • 9784758104067
  • 9784758121170
  • 9784758122498
  • 9784758103916

本書が販売されている主な電子書店をご紹介いたします

電子版を購入する