in vivo実験医学によるヒト疾患解明の最前線

第1章 新しいステージに入った医科学研究と疾患解明

Ⅰ．再生医療・発生・細胞死

1. ヒト生体由来多能性幹細胞Muse 細胞─再生医学と生物学における意義【出澤真理】

2. 神経を創る─ Direct conversion による神経系細胞の誘導と医薬応用【松井　健／赤松和土／岡野栄之】

3. in vitro での三次元神経組織の自己形成とその原理─形と機能を自作する【永楽元次】

4. 生殖工学を用いた新たな動物繁殖技術【若山清香／李 羽中／若山照彦】

5. 「心の病」の齧歯類モデルにチャレンジする【大隅典子】

6. 個体発生における細胞死の役割【山口良文／三浦正幸】

Ⅱ．代謝・ネットワーク研究

7. 臓器線維化の細胞分子機序【松島綱治】

8. 生体内のROS 管理の破綻とがん形成【関根史織／一條秀憲】

9. ガス分子による代謝システム制御機構の系統的探索と医学応用【末松　誠／山本雄広／菱木貴子／加部泰明／梶村眞弓】

10. 生体分子イメージングでみる生活習慣病病態の慢性炎症過程【西村　智】

11. Klotho，メタボリックFGF による代謝の統合制御【鍋島陽一／伊村明浩／前田良太】

Ⅲ．高次機能研究と神経回路

12. 意思決定と行動発現を支える神経回路基盤─霊長類モデルを中心に【榎本一紀／木村　實】

13. 霊長類を用いた神経精神疾患の前臨床研究と行動解析【安東　潔】

14. ゼブラフィッシュを用いた遺伝的神経回路操作による情動行動研究─手綱核による恐怖行動制御【天羽龍之介／揚妻正和／相澤秀紀／岡本　仁】

15. 神経科学における霊長類モデルの展望【伊佐　正】

16. MRI 法・光トポグラフィ法によるヒト脳機能解析と今後の展開【小泉英明】

第2章 in vivo 実験医学を可能にする技術的な進展

1. トランスジェニックマーモセット作出と今後の実用化【佐々木えりか】

2. ヒト化マウスの改良と疾患モデルへの応用【伊藤　守／末水洋志】

3. 脳微小循環の網羅的イメージング【岡田沙織／高原雄史／池谷裕二】

4. AAV ベクターによる遺伝子治療【小澤敬也】

5. PET，SPECT による分子イメージング【藤林靖久】

6. 分子プローブを用いた神経活動の光計測法【大原慎也／飯島敏夫】

7. in vivo 細胞周期可視化─細胞周期を四次元で理解する【阪上- 沢野朝子／宮脇敦史】

8. 医療応用をめざした光によるin vivo 分子イメージング【原田義規／髙松哲郎】

9. オプトジェネティクス：光による脳機能の観察と操作【武藤弘樹／Thomas Knöpfel】

第3章 疾患モデルと分子標的探索による治療薬開発

1. ハンチントン病の治療法開発とモデルマウスを用いた評価【紀　嘉浩／貫名信行】

2. βアミロイド，タウ，どちらがアルツハイマー病治療薬の標的としてふさわしいのだろう？【髙島明彦】

3. LRR シナプスオーガナイザーと神経疾患【有賀　純／松本圭史】

4. 小胞体ストレス，レドックス制御，カルシウムシグナルと神経細胞死【肥後剛康／濱田耕造／御子柴克彦】

5. 統合失調症の病因仮説とモデルマウス【黒田啓介／飯塚幸彦／貝淵弘三】

6. 自閉症の発症要因と動物モデル【篠田　陽／定方哲史／三島百合子／古市貞一】

7. 気分障害の動物モデル【加藤忠史】

8. 神経変性疾患モデルの運動機能とその解析【足立弘明／祖父江 元】