救急・ERノート レジデントノート別冊:症例から学ぶ ERの輸液—まず何を選び、どう変更するか
  • 内容見本0
  • 内容見本1
  • 内容見本2
  • 内容見本3
救急・ERノート レジデントノート別冊

症例から学ぶ

ERの輸液—まず何を選び、どう変更するか

  • 三宅康史/編
  • 2011年10月20日発行
  • B5判
  • 261ページ
  • ISBN 978-4-7581-1343-4
  • 5,060(本体4,600円+税)
  • 在庫:あり
PDFダウンロード

ERやICUにおける,輸液療法からみた重症患者マネジメントのポイントを,臨場感溢れるケーススタディーを交え解説.いつ,何を,どのくらいの速度で行うべきかがわかる!経験豊富な執筆陣によるTIPSも満載!

目次

総論 いまさら聞けない輸液のキホン

1 いまさら聞けない輸液療法の基礎知識【三宅康史】

  • 晶質液と膠質液:膠質浸透圧の働き
  • 等張液と低張液:晶質浸透圧による輸液の使い分け
  • 投与された輸液の行先
  • 輸液療法の適応
  • 施行後の評価
  • Basic Experience〔熱中症,感染症+脱水・低栄養+熱中症(?)〕
Pros & Cons
  • 細胞外液補充液として使うならどちらが有利か.生理食塩水vs乳酸リンゲル液
  • 乳酸リンゲル液vs酢酸リンゲル液

2 初期研修医のための基礎知識(1)~水バランス・Na・Kの調節【清水さやか/柴垣有吾】

  • 水と電解質の基礎
  • 水バランスの調整
  • Naの調整
  • 低ナトリウム血症
  • 高ナトリウム血症
  • Kの調節

3 初期研修医のための基礎知識(2)~酸塩基平衡と血液ガスの解釈【清水さやか/柴垣有吾】

  • 酸・塩基とは?
  • 酸の産生
  • 酸の処理
  • 血液ガスの解釈

4 後期研修医のための“Tips”水と電解質【柴垣有吾】

  • 水とNaに関するTips
  • Kに関するTips
  • 酸塩基平衡に関するTips
One More Experience
  • 脱水症とRAA系 とSick Day Rule
  • なぜ,サイアザイドがループ利尿薬より低ナトリウム血症を起こしやすいのか?
  • 心不全における適切な輸液製剤とは? 5%ブドウ糖液は“Na負荷”にはならない?
  • 高ナトリウム血症の治療
  • refeeding syndrome
  • 代謝性アルカローシスに対する輸液治療

第1章 ケースから学ぶ主要症候への輸液と治療

1 ショック【横手 龍】

[問題解決型ケーススタディ]
  • 症例1:外傷による徐脈性ショック,症例2:肝機能障害のある頻脈性ショック
[解説:ショックの基礎知識と輸液療法]
  • ショック時の循環動態
  • ショックの分類
  • ショック時の輸液療法
Pros & Cons
  • ショックの定義に低血圧は必要ない?

2 意識障害【中村俊介】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:意識障害患者への初期診療と輸液療法]
  • 意識障害患者および脳卒中患者の初期診療
  • 意識障害患者への輸液のポイント
One More Experience
  • 全身痙攣+低血糖
  • 意識障害の原因はアルコール? それとも…?
Pros & Cons
  • 一過性脳虚血発作(TIA)
  • 抗てんかん薬

3 呼吸不全【石田順朗】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:呼吸不全患者への輸液療法]
  • 呼吸不全における輸液の考え方
  • 本症例から学べること
One More Experience
  • 肺水腫では臥位は厳禁!
Pros & Cons
  • ALI/ARDSの輸液管理
  • ALI/ARDSへのアルブミン投与の効果

4 高体温 真夏に来院した,寒さを訴える高体温の高齢者【後藤庸子】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:高体温患者への輸液療法]
  • 水分の出納バランス
  • 高体温の原因と脱水
  • 体温・気温上昇による不感蒸泄の増加
  • 病態による不感蒸泄の変化
  • 発汗によるNaの喪失量
  • 脱水の診断指標
  • 加齢と脱水
  • 加齢と低ナトリウム血症
  • 初期輸液のポイント
One More Experience
  • 初期輸液のポイント
Pros & Cons
  • 鉱質コルチコイド反応性高齢者低ナトリウム血症について

5 致死的胸痛疾患 特に急性冠症候群と急性大動脈解離について【田中 圭】

[問題解決型ケーススタディ]
  • 症例1:急性冠症候群
[解説:急性冠症候群での輸液療法]
  • 心臓カテーテル検査後,急性冠症候群に対する輸液療法
  • 造影剤使用に対する輸液療法
  • 急性冠症候群の合併症に対する輸液療法
[問題解決型ケーススタディ]
  • 症例2:急性大動脈解離
[解説:急性大動脈解離での輸液療法]

6 腹痛・下痢・嘔吐【上山裕二】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:嘔吐・下痢患者への輸液療法]
  • 脱水の程度と輸液
  • 嘔吐下痢に伴う脱水の治療
One More Experience
  • 皮下輸液

7 外 傷【阪本雄一郎】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:外傷患者の初期診療と輸血]
  • 重症外傷患者の初期診療
  • 外傷性ショックの診断
  • 外傷患者への輸血療法
One More Experience
  • レベル1システム1000による急速・加温輸液
  • 初期輸液療法による循環動態評価法
  • 輸血必要症例の重症度
  • 出血性ショックの重症度と血中乳酸値
Pros & Cons
  • 骨髄路確保の有用性
  • 大量輸血療法では新鮮凍結血漿の準備を!
  • アシドーシス改善に有効な輸液とは?

8 アナフィラキシー【早野大輔】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:アナフィラキシー患者に対する輸液療法]
  • アナフィラキシーとは
  • アナフィラキシーの症状
  • アナフィラキシーの原因物質
  • アナフィラキシーの治療
  • エピネフリンの自己注射薬「エピペン®」について
One More Experience
  • アナフィラキシーの原因は?
Pros & Cons
  • エピネフリン投与の適応とは?

9 めまい【丸山泰貴,箕輪良行】

[問題解決型ケーススタディ]
[解説:めまい時の輸液・抗めまい薬の選択]
  • 輸液の適応
  • 使用する輸液,抗めまい薬
  • 抗めまい薬の選択
  • めまい時の身体診察のポイント
Pros & Cons
  • 中枢性めまいを否定できない場合,MRIを行うべきか?

第2章 主要疾患の輸液管理の実際

1 脱水症,低栄養状態に対する輸液【小島直樹】

  • 脱水症について
  • 低栄養について
One More Experience
  • 神経性食思不振症の具体例
Pros & Cons
  • 脱水,低栄養,低アルブミン血症の患者にアルブミン製剤を投与すべきか?

2 急性心不全・心原性ショック【酒井哲郎】

  • 初期の病態把握
  • まず十分な酸素投与を
  • 急性心不全の病態把握
  • 血圧が保たれた急性心不全の輸液と治療
  • 血圧が低めの急性心不全に対する輸液と治療
One More Experience
  • 急性心不全の具体例
Pros & Cons
  • フロセミドはボーラス投与か持続投与か?

3 高血糖と低血糖【古谷良輔】

  • 測定した血糖値に応じた初期方針
  • 高血糖症へのアプローチ
  • DKA・HHSの治療方針
  • DKA・HHSの実際の治療戦略
  • 低血糖症へのアプローチ
One More Experience
  • ケトン体が減らない…?
  • 帰宅? それとも入院?
Pros & Cons
  • 開始輸液変更のタイミング

4 脳血管障害【本間正人】

  • 脳血管障害における輸液管理の目的
  • 循環管理の重要性
  • 血圧のコントロール 4電解質のコントロール 5脳血管障害における特殊病態の治療
One More Experience
  • 電解質異常の原因は?
Pros & Cons
  • 急性期脳梗塞において膠質液を血漿増量薬として用いた血液希釈療法は有効か?

5 腎不全(急性&慢性)【関井 肇】

  • 初療時にどの輸液を選択するか?
  • 乏尿を認めた場合,腎前性,腎性,腎後性を鑑別する
  • 高カリウム血症の治療
  • 初期対応後の維持輸液量の考え方
  • 急性腎不全? or 慢性腎不全?
  • 慢性腎不全患者への維持輸液をどうするか
One More Experience
  • 腎機能障害のある敗血症症例
Pros & Cons
  • 低容量ドーパミンは役に立たない!?

6 重症感染症(→重症敗血症→敗血症性ショック)の輸液療法【山本武史】

  • SSCGの基本的な流れ
  • 敗血症の血行動態
  • 敗血症性ショックに対する初期輸液
  • 重症感染症,敗血症性ショック時の初期輸液
  • カテコラミンの投与…タイミングと開始量
  • 抗菌薬の投与…タイミングと薬剤の選択
  • 抗菌薬のde-escalation
  • 抗菌薬の中止タイミング
  • SSCGに記載されているその他の支持療法(直接,輸液に関わるもの)
One More Experience
  • 抗菌薬の溶解時に注意すべきこと
  • G群溶連菌による敗血症

7 熱傷の輸液療法【平塚圭介】

  • 重症度評価
  • 熱傷患者への輸液療法
One More Experience
  • 熱傷の輸液療法の実際例
Pros & Cons
  • 膠質液投与のタイミング
  • ビタミンC大量療法
  • 熱傷診療のgold standardとは?
  • ガイドラインとの“つきあい方”

8 心肺停止蘇生後脳症(脳低温療法)【櫻井 淳】

  • 心肺停止蘇生後のPCAS
  • 心停止後脳障害
  • 心停止後心筋機能不全
  • 全身虚血再灌流障害
  • 心停止を発症した病態の継続
  • 2010年心肺蘇生国際コンセンサスにおける脳低温療法と冷却輸液の急速投与
  • 脳低温療法の適応-冷却輸液の急速投与を行うべき症例
  • 脳低温療法維持期の輸液
One More Experience
  • どこまで治療を行うべきか?
  • 敗血症との類似点
Pros & Cons
  • 冷却輸液療法は安全か?
  • 脳低温療法はどの科が行うべきか?

第3章 【Advanced】小児・高齢者への輸液

1 小児の輸液の実際と注意点【岩崎順弥】

  • まず何をつなぐか
  • どう変更するか
  • 維持輸液
One More Experience
  • アセトン血性嘔吐症
Pros & Cons
  • 維持輸液は3号液か? それ以外か?

2 高齢者の輸液の実際と注意点【寺田泰蔵】

  • 輸液を行ううえで踏まえておくと有用と思われる知見
  • 一般論は成り立つか?
  • 高齢者の輸液を行うにあたって何が本当に重要か?
  • 救急の場面での初期輸液の注意点
One More Experience
  • エコーによる循環動態評価を行いながら蘇生を行った例
Pros & Cons
  • 多めに行うか? 控えめとすべきか?

第4章 【Expertise】周術期の栄養・輸液管理

1 重症疾患の栄養療法【永田 功】

  • 栄養管理の目標
  • 栄養管理が必要な患者とは
  • 必要エネルギー量
  • 経腸栄養と静脈栄養
  • 血糖管理
One More Experience
  • 経腸栄養施行中に嘔吐が出現した1例
Pros & Cons
  • 静脈栄養の開始時期

2 周術期(外科)【木庭雄至】

  • 術前栄養は必要か?
  • 術後の栄養・電解質管理
  • 代謝バランスからみた術後の回復過程
  • 手術別の輸液療法について
One More Experience
  • 吻合部への負荷と経腸栄養

3 術中輸液【澤村成史】

  • 麻酔,手術に伴う生体の変化
  • 一般的な術中輸液管理
  • 術中輸液に関する最近の考え方
One More Experience
  • 60歳男性の肝内胆管癌の1例
Pros & Cons
  • 晶質液 vs. コロイド液

購入方法・送料について

本書は全国の羊土社取扱書店にてご購入いただけます.店頭にて見当たらない場合は,下記情報を書店にお伝え下さい.

  • 【本書名】救急・ERノート レジデントノート別冊:症例から学ぶ ERの輸液—まず何を選び、どう変更するか
  • 【出版社名】羊土社

お近くに取扱書店が無い場合,特に海外でご覧になりたい場合,羊土社HPでのご注文および発送も承っておりますので,下記ご参照のうえ,注文をご検討ください.

羊土社HPでのご注文について

本書を羊土社HPにてご購入いただきますと,本体価格に加えて,送付先・お支払い方法などにより下記の費用がかかります.お手続き等詳細は書籍購入案内のページをご参照ください.

分類 項目 費用
国内 消費税 +460円
送料 +500円
手数料(代引きのみ) +300円
海外 航空便送料 第1地帯(アジア、グアム、ミッドウェイ等) +1030円
第2地帯(オセアニア、中近東、北米、中米) +1320円
第2地帯(ヨーロッパ) +1320円
第3地帯(アフリカ、南米) +1730円
EMS便送料 第1地帯(アジア、グアム、ミッドウェイ等) +1680円
第2地帯(オセアニア、中近東、北米、中米) +2360円
第2地帯(ヨーロッパ) +2600円
第3地帯(アフリカ、南米) +3080円

※この表は本書のみご購入いただいた場合の費用をまとめたものです.他の書籍を同時に購入する場合はお申し込み金額や重量により費用が異なってまいりますのでご注意ください.

こちらの書籍もお勧めいたします

  • 9784758124218
  • 9784758127233
  • 9784758127226
  • 9784758127219
  • 9784758127158
  • 9784758127141
  • 9784758127134

本書が販売されている主な電子書店をご紹介いたします

電子版を購入する