「誰かが気を失って倒れる!」.この様子を目撃した周りの人は,驚いて救急車を呼ぶことになります.失神は,救急外来(ER)で遭遇する頻度の高い症候です.そして,このERでの失神の診療に苦手意識をもっている研修医も少なくないかと思います.では,どうしてERでの失神診療は難しい(と感じる)のでしょうか.それには,次の3つの理由が考えられます. (中略) 本特集では,これらをふまえて,実際のERでの失神診療の流れに沿って,ポイントをわかりやすく呈示することを目標としました. 総論では,ERにおける失神診療の全体像を俯瞰し,その後の各論の位置づけが理解しやすくなるようにしました.各論では,実際の診療の流れに沿って,まず,一過性意識障害(transient loss of consciousness:T-LOC)の患者を失神と非失神の病態に鑑別するポイントを示し,次にERでの失神の初期評価の基本となる,病歴聴取,身体診察のコツと,検査(心電図・立位試験など)の適応と解釈について解説してもらいました.そして,初期評価で診断に至らなかった失神患者のリスク評価の参考となるclinical prediction ruleの活用法を示しました.さらに,ER受診後に入院病棟あるいはフォローアップの外来でどのような検査を行うべきか解説する稿を設けました.最後に,頻度の高い神経調節性失神,危険な心原性失神とその他の器質的疾患による失神について,実際の症例を呈示して,ERでの失神診療のイメージを深めてもらう構成としました. 今回,執筆を担当していただいた先生方は,失神のエキスパートか,あるいは,普段からERで多くの失神患者に対応しているERの強者達です.今回の特集が,研修医の皆さんのERでの失神診療に対する苦手意識の解消と自信につながってくれれば幸いです.
「誰かが気を失って倒れる!」.この様子を目撃した周りの人は,驚いて救急車を呼ぶことになります.失神は,救急外来(ER)で遭遇する頻度の高い症候です.そして,このERでの失神の診療に苦手意識をもっている研修医も少なくないかと思います.では,どうしてERでの失神診療は難しい(と感じる)のでしょうか.それには,次の3つの理由が考えられます.
(中略)
本特集では,これらをふまえて,実際のERでの失神診療の流れに沿って,ポイントをわかりやすく呈示することを目標としました.
総論では,ERにおける失神診療の全体像を俯瞰し,その後の各論の位置づけが理解しやすくなるようにしました.各論では,実際の診療の流れに沿って,まず,一過性意識障害(transient loss of consciousness:T-LOC)の患者を失神と非失神の病態に鑑別するポイントを示し,次にERでの失神の初期評価の基本となる,病歴聴取,身体診察のコツと,検査(心電図・立位試験など)の適応と解釈について解説してもらいました.そして,初期評価で診断に至らなかった失神患者のリスク評価の参考となるclinical prediction ruleの活用法を示しました.さらに,ER受診後に入院病棟あるいはフォローアップの外来でどのような検査を行うべきか解説する稿を設けました.最後に,頻度の高い神経調節性失神,危険な心原性失神とその他の器質的疾患による失神について,実際の症例を呈示して,ERでの失神診療のイメージを深めてもらう構成としました.
今回,執筆を担当していただいた先生方は,失神のエキスパートか,あるいは,普段からERで多くの失神患者に対応しているERの強者達です.今回の特集が,研修医の皆さんのERでの失神診療に対する苦手意識の解消と自信につながってくれれば幸いです.
原因は何か?失神診療で,もう迷わない!致死的疾患を鑑別する病歴聴取・身体診察から,入院・帰宅判断のためのリスク評価まで.見逃さない・騙されないための「目のつけどころ」を余すことなく紹介しています.
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