ER型救急の若い先生たちと話をすると，一秒でも早く専門医にバトンタッチすべき心筋梗塞や脳卒中，あるいは緊急手術になるような外傷や急性腹症などは，その緊急度の高さから，これまでの医学の歴史における先人たちの努力によって，診断〜治療戦略がかなりクッキリ“定められて”おり，それらに忠実に従うことができうるため，いわゆる「流れがみえる」と，経験を積む間に次第に感じてくるようです（もちろん，何でも型どおりではいけませんが…）． これに対し，軽症整形外科的患者さんの場合には，そもそも病歴聴取・診察と言ってもなんだかつかみどころがない，とりあえず痛いところのX線は撮ってみたものの単純X線で骨折を探す訓練なんて医学部でもしてきていない，シーネとか松葉杖などについては正直言ってベテランナースにお任せしたい，そのまま帰宅ではなく整形外科の専門医の先生に緊急コンサルトすべき症例を見逃したらどうしよう，はたまた実は整形外科ではない重症疾患で命にかかわるようなこともあるらしい…など，悩みどころ満載といった感じで苦手意識がふくらむようです．でも，そうした気持ちはとってもよくわかります，だって自分もはじめは正にそうでしたから． そこで，今回お話をいただいたレジデントノートの本特集では，専門ではないが整形外科外来の初療を担当せねばならないすべてのドクターにとって“実際に”役に立つ内容にすべく，第一線で活躍されている大変お忙しい整形外科および救急の先生方にそれぞれお願いして，病歴聴取からはじまり診察・診断・処置・帰宅（あるいは整形外科・他科コンサルト）に至るまでの一連の流れのなかで必ず理解しておくべきこと，わかっているととても役に立つことなどを，誌面の許す限り惜しみなく執筆いただきました．
ER型救急の若い先生たちと話をすると，一秒でも早く専門医にバトンタッチすべき心筋梗塞や脳卒中，あるいは緊急手術になるような外傷や急性腹症などは，その緊急度の高さから，これまでの医学の歴史における先人たちの努力によって，診断〜治療戦略がかなりクッキリ“定められて”おり，それらに忠実に従うことができうるため，いわゆる「流れがみえる」と，経験を積む間に次第に感じてくるようです（もちろん，何でも型どおりではいけませんが…）．
これに対し，軽症整形外科的患者さんの場合には，そもそも病歴聴取・診察と言ってもなんだかつかみどころがない，とりあえず痛いところのX線は撮ってみたものの単純X線で骨折を探す訓練なんて医学部でもしてきていない，シーネとか松葉杖などについては正直言ってベテランナースにお任せしたい，そのまま帰宅ではなく整形外科の専門医の先生に緊急コンサルトすべき症例を見逃したらどうしよう，はたまた実は整形外科ではない重症疾患で命にかかわるようなこともあるらしい…など，悩みどころ満載といった感じで苦手意識がふくらむようです．でも，そうした気持ちはとってもよくわかります，だって自分もはじめは正にそうでしたから．
そこで，今回お話をいただいたレジデントノートの本特集では，専門ではないが整形外科外来の初療を担当せねばならないすべてのドクターにとって“実際に”役に立つ内容にすべく，第一線で活躍されている大変お忙しい整形外科および救急の先生方にそれぞれお願いして，病歴聴取からはじまり診察・診断・処置・帰宅（あるいは整形外科・他科コンサルト）に至るまでの一連の流れのなかで必ず理解しておくべきこと，わかっているととても役に立つことなどを，誌面の許す限り惜しみなく執筆いただきました．
救急でよく困る整形外科疾患への対応について，外してはいけないポイントや臨床に活きるコツを噛み砕いて解説します．適切な診察の極意や内科的疾患鑑別の鍵，読影・処置の秘訣など，達人の経験と技が身につく！
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