実験ノート・筆記具の選び方から,記入・保管・廃棄のしかたまで,これ一冊で重要ポイントが丸わかり!改訂により,大学におけるノート管理の記述を強化&米国特許法の先願主義移行にも対応.山中伸弥博士推薦の一冊
『6章ラボノートQ&A』より抜粋
発明者や発明日認定の証拠として活用することを想定すれば,30年間の保存期間が必要となります(4章p.104参照).したがって,劣化しにくい永久保存紙が使用されたノートをラボノートとして使用する必要があります.また,保存中の遺失・改変を防止するため,糸綴じ製本されたノートである必要があります.紙質は,実験室へ持ち込むことが想定されるため,耐薬品性,耐水性が求められます(3章p.55参照).
大学ノートでは,長期間の保存によりページが分離してしまうなどの可能性があり,ページが分離した時点で証拠能力としての機能が失われることとなります.
市販されているラボノート以外のノートを使用する場合,表紙,もしくは巻頭部には,ノート番号,タイトル,署名,発行日などの欄を,記録部には,見出し,ページ番号,日付,研究タイトル欄,記載者署名・日付欄,証人署名・日付欄などを設ける必要があります(3章-2参照).また,証人が署名する際,事実であると確認した,などとその目的を記載する必要があり運用が煩雑になります(4章-4参照).
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