総合診療はおもしろい!

日本プライマリ・ケア連合学会学生・研修医部会
第25回 学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー
山田悟史(第25回実行委員長,自治医科大学医学部4年)

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学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー(以下,夏セミ)は,家庭医療・総合診療について学ぶ2泊3日のセミナーで,主催者は時代とともに変遷がありましたが,第25回は,日本プライマリ・ケア連合学会学生・研修医部会の主催で2013年8月10〜12日に静岡県の湯河原にて開催されました.

夏セミの役割

近年,家庭医療・総合診療に関する動向は目まぐるしく,関連3学会の合併や家庭医療専門医の誕生,また,2017年から予定されている新専門医制度において,19の基本診療科に総合診療科が加えられるなど,ここ数年で,卒後教育の充実や医療制度の整備がさらに図られようとしています.一方で,卒前教育においては,すべての大学で家庭医療・総合診療に関する 教育内容が整備されているとは言えない状況で,大学間格差も大きいように思います.そのため,家庭医療・総合診療についてもっと学びたいという声を多く聞きます.学生・研修医部会では,より多くの方に家庭医療,総合診療に関して学んでもらいたい,同じ志をもちこの分野に興味のある医療系学生や研修医が集まって気軽に情報を共有,活動し合える場をつくりたいと考えており,その活動の柱が夏セミの開催となっています.

夏セミの内容は盛りだくさん

第25回家庭医療学夏期セミナー 初日懇親会にて

セミナーの主な企画は,家庭医療・総合診療の概論やそれらを取り巻くさまざまな情報を知ることのできるシンポジウムや特別企画,30以上のテーマから興味のある5つを選択できる参加型のセッション,一線で活躍される総合診療医と熱く語るMeet The Experts,人気研修病院も数多く参加し自分のキャリアデザインを考えることのできるポスターセッション,講師と身近に語ることのできる懇親会と盛りだくさんです.3日間で家庭医療・総合診療医のエッセンスを知り,ロールモデルとなる講師と出会うことで,将来像を具体的にイメージしながら学べる内容となっています.

参加者は年々増加し,第25回の夏セミには,参加者約200名,講師約250名が集まりました.熱意ある参加者同士や講師との交流から学ぶことも多く,セミナーに参加して今後の人生が変わったという声を毎年,たくさんの参加者から寄せられています.出会った仲間とのつながりが自分の将来や明日の医療を変えていく原動力となることも,このセミナーの魅力だと感じています.

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