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第5回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 in 岡山
三浦太郎(富山大学 富山プライマリ・ケア講座)

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2014年5月10・11日に岡山コンベンションセンターにおいて第5回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会が開催された.今回のテーマは「家族の力と地域の力ーこれからのプライマリ・ケアの姿を求めてー」であった.

多職種の参加

学会入会者数が10,000人を超えた日本プライマリ・ケア連合学会.当日は学会史上最大人数となる4,000人弱の参加があり,いずれの会場も満員に近い状態で,熱気に溢れた会となった.プライマリ・ケア認定薬剤師制度もはじまり,医師のみならず看護師や薬剤師,ケアマネージャーの参加者も多く認められ,職種の垣根を越えて,活発な議論が交わされていた.

家族を診る

ワールドカフェ参加者の集合写真

「家族の力と地域の力」という学会テーマにあるように,「家族」「地域」をテーマとした国内外の講師によるシンポジウムや講演も多く認められた.私は初日に行われた「エキスパートから学ぶ家族志向のケア教育の方法」というワークショップに参加した.米国の家族志向型アプローチの第一人者であるTom Cambell先生,Kathy Cole-Kelly先生と日本の第一人者である松下明先生の共同セッションであり,英語と日本語を織り交ぜながら家族図の聞き取り方,家族志向のケアの行い方,教え方を学んだ.映像を見ながら,参加者を医師,患者,家族に見立てたロールプレイもあり,参加者は普段の患者との一対一でのやりとりとは異なることに新鮮さを感じながら,家族へのアプローチの重要さを再認識していた.

若手の息吹

2日目朝には全国の大学へプライマリ・ケア勉強会を出張講義する,「ジュネラリスト80大学行脚プロジェクト」のインタレストグループが開催され,医学生と若手医師,そして多職種の間で医学生に対するプライマリ・ケア勉強会,多職種との交流についての意見が活発に交わされた.昼の時間帯に行われた若手医師部会主催のワールドカフェにも学生から医師になって30年のベテランまで例年の倍近い80人近く参加された.学生,初期研修医,後期研修医,JF5(後期研修参加8年まで,または卒後10年目まで),JIC(英国若手国際交流コミュニティ)に分かれてさまざまなテーマでディスカッションした(写真参照).「話したりない!」という意見が多く聞かれるなど非常に盛り上がった会となり,若手同士の繋がりも広がったように感じられた.

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レジデントノート増刊 Vol.26 No.14
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西脇宏樹/編