スマホで読める実験医学
550円

パーキンソン病における末梢から脳への異常タンパク質の伝播

The propagation of abnormal protein from the peripheral nerve to the brain in Parkinson's disease
澤村正典,上村紀仁,高橋良輔
Masanori Sawamura/Norihito Uemura/Ryosuke Takahashi:Department of Neurology, Graduate school of Medicine, Kyoto University(京都大学大学院医学研究科臨床神経学)
10.18958/6331-00001-0001293-00

最近になりパーキンソン病ではαシヌクレイン(α-Syn)の凝集体であるレビー小体がプリオンのように脳内を伝播しながら広がると考えられるようになってきた.主に嗅覚系・腸管-迷走神経系の2つ経路が想定されおり,末梢で生じたα-Synの凝集体がseedとして脳内へと伝播していくと考えられている.これまでパーキンソン病の発症と腸内細菌,ウイルス感染,炎症,toxinなどさまざまな環境因子が報告されており,嗅覚系・腸管-迷走神経系は外界と接していることでこれらの環境要因に曝され,α-Synの凝集が生じる可能性が示されている.

パーキンソン病,αシヌクレイン,伝播,腸管,嗅球

この記事は有料記事です

(残り約6,800文字)

  • 【スマホで読める実験医学】パーキンソン病における末梢から脳への異常タンパク質の伝播
    550円