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超音波による革新的認知症治療装置の開発

Development of innovative ultrasound therapeutic device for dementia
進藤智彦
Tomohiko Shindo:Department of Cardiovascular Medicine, Tohoku University Graduate School of Medicine(東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野)
10.18958/6331-00001-0001298-00

急激な高齢化の進展に伴い,認知症患者は世界的に増加の一途を辿っている.認知症に対する根治的な治療薬はいまだ存在せず,早急に解決すべき大きな課題となっている.近年,主要な認知症であるアルツハイマー病が血管の内皮機能障害と強く関連する可能性が報告された.一方,ある特定の照射条件をもった超音波が血管新生や細胞増殖を促し,臓器の血流改善や機能回復に寄与することがわかってきた.今回,このような知られざる超音波の特性を応用し,認知症の新たな治療法として経頭蓋的(けいとうがいてき)超音波治療装置を開発した.

認知症,超音波治療,低侵襲治療,メカノトランスダクション,血管神経新生

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