スマホで読める実験医学
550円

睡眠の意義―神経変性疾患の観点から

The function of sleep in relation to neurodegenerative diseases
髙木眞莉奈,林 悠
Marina Takagi1)2)/Yu Hayashi1):International Institute for Integrative Sleep Medicine(WPI-IIIS), University of Tsukuba1)/Master’s Program of Medical Science, Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba2)〔筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)1)/筑波大学人間総合科学研究科フロンティア医科学専攻2)
10.18958/6331-00001-0001295-00

睡眠は日常生活におけるパフォーマンスの向上に留まらず,日々の健康とも密接に関係している.実際,われわれは人生の3分の1もの時間を睡眠に費やす.近年,睡眠不足や睡眠障害が社会問題化されるなか,神経変性疾患をはじめとするさまざまな疾患との関連性が解明されつつある.神経変性疾患に対する有効な根本的治療法の開発がなかなか進まないなか,睡眠に着目したアプローチが注目されはじめている.本稿では,神経変性疾患と睡眠との関連性に着目する皮切りとなった文献や最近の知見を概説する.

ノンレム睡眠,レム睡眠,認知症,グリアリンパシステム,シヌクレイノパチー

この記事は有料記事です

(残り約5,400文字)

  • 【スマホで読める実験医学】睡眠の意義―神経変性疾患の観点から
    550円