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必須ミネラルはなぜ必須なのか:輸送体研究から見えてきた栄養シグナルとしての亜鉛の重要性

Why are the essential minerals so “essential” ? : Perspectives of the novel molecular mechanism of zinc homeostasis as a nutrient signal
原 貴史,高岸照久,深田俊幸
Takafumi Hara/Teruhisa Takagishi/Toshiyuki Fukada:Molecular and Cellular Physiology, Faculty of Pharmaceutical Sciences, Tokushima Bunri University(徳島文理大学薬学部病態分子薬理学研究室)
10.18958/6319-00001-0001311-00

亜鉛はわれわれの体に必要不可欠な必須微量元素の一つである.亜鉛が欠乏すると,皮膚炎,脱毛,成長障害,うつ,免疫低下などさまざまな症状が引き起こされる.生体内の亜鉛のホメオスタシスは,主に亜鉛トランスポーターとよばれる膜タンパク質輸送体により制御されている.近年の亜鉛トランスポーター研究は目覚ましく,亜鉛トランスポーターを介した新たな生理応答メカニズムや,さまざまな病気との関連,さらに創薬ターゲットとして可能性まで幅広い研究が展開されている.本稿では,栄養シグナルとしての亜鉛の重要性について新たな魅力を紹介する.

微量元素,亜鉛,亜鉛トランスポーター,疾患,創薬

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