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インスリン様シグナルと代謝制御性アミノ酸シグナル：次世代栄養学『AI Nutrition』の提唱

Metabolism-regulatory amino acid signal and insulin-like signal: Effectiveness of AI Nutrition for the next-generation study of nutrition
高橋伸一郎，伯野史彦，山中大介，中林　靖，豊島由香，竹中麻子
Shin-Ichiro Takahashi1）/Fumihiko Hakuno1）/Daisuke Yamanaka1）/Yasushi Nakabayashi2）/Yuka Toyoshima3）/Asako Takenaka4）：Graduate School of Agriculture and Life Sciences, The University of Tokyo1）/Faculty of Information Sciences and Arts, Toyo University2）/Institute for Advanced Medical Sciences, Nippon Medical School3）/Faculty of Agriculture, Meiji University4）（東京大学大学院農学生命科学研究科1）/東洋大学総合情報学部2）/日本医科大学先端医学研究所3）/明治大学農学部4））
10.18958/6319-00001-0001310-00

タンパク質栄養状態の悪化が，成長遅滞や脂肪肝などを誘導する分子機構は最近まで明らかにされていなかった．しかし近年，タンパク質の構成要素である個々のアミノ酸やその組合わせからなる情報が，①インスリン様成長因子（IGF）やインスリンの産生・作用などを制御し，これを介して間接的に物質代謝を調節する，②インスリン様活性の制御を介さず，直接的に物質代謝を調節するという2つの機構により，こうした表現型を決定することが明らかとなった．さらに，個々のアミノ酸を起点とするシグナルは，各臓器で異なる意義を有することもわかりつつある．われわれは，次世代の栄養学の方向として，アミノ酸などの栄養素／代謝産物をあらためてシグナルとして認識し，物質代謝などのアウトプットを機械学習やシミュレーションで解析していくアプローチである『AI Nutrition』の推進を提唱したい．

インスリン様活性，アミノ酸，物質代謝，IGF，IGFBP，IRS，TAG

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