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哺乳類概日時計の周期長決定要因を探る概日リズム撹乱と健康問題の因果性に挑む

Period-determination processes of the mammalian circadian clocks
大出晃士,上田泰己
Koji L Ode1)2)/Hiroki R Ueda1)2):Department of Systems Pharmacology, Graduate School of Medicine, the University of Tokyo1)/Laboratory for Synthetic Biology, BDR, RIKEN2)(東京大学大学院医学系研究科システムズ薬理学1)/理化学研究所生命機能科学研究センター合成生物学研究チーム2)
10.18958/6285-00001-0001325-00

哺乳類概日時計は,PER-CRY複合体を中心とした転写翻訳フィードバックループとして理解されてきた.しかし,24時間の周期長が何に依存しているのか,なお不明な点が多い.本稿では,哺乳類の周期長決定要因として「タンパク質安定性制御」と「タンパク質構造制御」の2つの要因があることを論じ,ここに生物種を超えた概日周期長制御機構の共通性がある可能性を議論する.さらに,哺乳類においては,これらの要因からは必ずしも自明ではない第3の特性として「個体レベルで表出する時間制御機構」が存在する可能性を紹介する.

CKⅠε/δ,PER,CRY,リン酸化,構造機能相関

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