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概日リズムが制御する免疫応答の日内変動と炎症疾患概日リズム撹乱と健康問題の因果性に挑む

Circadian rhythm controls diurnal immune response and inflammatory diseases
榛葉旭恒,生田宏一
Akihiro Shimba / Koichi Ikuta:Laboratory of Immune Regulation, Department of Virus Research, Institute for Frontier Life and Medical Sciences, Kyoto University(京都大学ウイルス・再生医科学研究所ウイルス感染研究部門免疫制御分野)
10.18958/6285-00001-0001327-00

われわれが昼夜の24時間周期の生活を営むように,体内の免疫系も日内変動をもつ.概日リズムを調節する因子である時計遺伝子や神経伝達物質,ホルモンによって免疫細胞のサイトカイン産生や体内循環が制御され,免疫応答の日内変動が生じており,動物の活動期における免疫応答能の増進が観察される.一方で,概日リズム調節因子は免疫系を抑制する作用ももち,概日リズムの攪乱により抑制作用がはずれ,慢性炎症が惹起される可能性がある.概日リズムが免疫系に対して促進,抑制の両面的な作用をもつことにより,免疫系の恒常性を維持していると考えられる.

グルココルチコイド,ヘルパーT細胞,炎症性サイトカイン,慢性炎症,自己免疫疾患

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