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RNAメチル化によるSAM代謝制御

Regulation of SAM synthesis through RNA methylation
島 弘季,五十嵐和彦
Hiroki Shima/Kazuhiko Igarashi:Department of Biochemistry, Tohoku University Graduate School of Medicine(東北大学大学院医学系研究科生物化学分野)
10.18958/6271-00001-0001609-00

RNA転写後調節は,遺伝子発現を必要に応じて迅速に変動させるのに寄与し,これに機能するRNA修飾としてN6-メチルアデノシン(m6A)が知られている.S-アデノシルメチオニン(SAM)はメチル基ドナーとして重要な代謝物であり,SAMの恒常性を維持するために,SAMを生産するMAT2Aの発現は細胞内SAM量に応じて調節される.このフィードバックは,MAT2A mRNAの安定性がSAM応答的に制御される転写後調節によるものであり,そのメカニズムには3′非翻訳領域(UTR)中のステム-ループ構造と,そのループ部を修飾するm6AライターMETTL16が関与する.

N6-メチルアデノシン,S-アデノシルメチオニン,mRNA転写後調節,MAT2A,METTL16

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