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RNAメチル化によるシナプスでの遺伝子機能分画

Functional partitioning of localized transcripts defined by m6A modification of mRNAs at synapse
飯田 慶,王 丹
Kei Iida1)/Dan Ohtan Wang2):Medical Research Support Center of Graduate School of Medicine, Kyoto University1)/Institute for Integrated Cell-Material Sciences(iCeMS),Kyoto University2)(京都大学医学研究科医学研究支援センター1)/京都大学高等研究院物質―細胞統合システム拠点2)
10.18958/6271-00001-0001611-00

神経細胞において遺伝子の発現が時間的かつ空間的に厳密に制御されることが脳神経回路の可塑性に重要である.RNA塩基の化学修飾はこれに寄与しうる新たな制御層として近年注目を集めている.われわれはシナプスに局在するmRNAを対象にメチル化修飾RNA塩基の一つであるm6Aの網羅的解析に取り組み,シナプスに局在するmRNAはm6A修飾の多寡により,その遺伝子機能が区別されている様子を明らかにした.この発見は神経回路の可塑性の理解へ通じる,シナプス・エピトランスクリプトミクス研究の扉を開くものである.

シナプス・エピトランスクリプトミクス,「地方分権型」転写制御モデル,m6A-seq,シナプス特異的m6A修飾,局所翻訳

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