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相分離p62 bodyによるプロテオスタシスとストレス応答

Proteostasis and stress response by phase-separated p62 body
小松雅明
Masaaki Komatsu:Department of Physiology, Juntendo University Faculty of Medicine(順天堂大学医学部生理学第二講座)
10.18958/7529-00001-0001674-00

広範なストレスによって変性し,ユビキチン化されたタンパク質が細胞質に増加すると,ユビキチン化タンパク質とp62タンパク質との多価相互作用を介した液-液相分離が起こり,「p62 body」とよばれる巨大な液滴が生じる.このp62 bodyが成熟することでストレス応答機構KEAP1-NRF2経路が強力に活性化される.最終的に,変性タンパク質を大量に含むp62 bodyはクライアントタンパク質とともに選択的オートファジー依存的に分解される.すなわち,ダイナミックに変容するp62 bodyは,ストレスに対応した細胞ロバストネス(ストレス応答活性化)とプロテオスタシス(変性タンパク質分解)のキープレーヤーであることがわかってきた.

p62/SQSTM1,液-液相分離,KEAP1-NRF2経路,オートファジー

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