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FSP1によるフェロトーシス制御と相分離

Molecular underpinnings of ferroptosis and phase separation by FSP1
中村俊崇
Toshitaka Nakamura:Institute of Metabolism and Cell Death, Molecular Targets and Therapeutics Center, Helmholtz Munich(ヘルムホルツミュンヘン分子標的治療センター細胞死代謝研究所)
10.18958/7529-00001-0001668-00

フェロトーシスは,鉄を介した多価不飽和脂肪酸の過酸化により誘導される細胞死の一種であり,がん治療や神経変性疾患に対する新たな治療標的として近年注目を集めている.その制御には,主にGPX4とFSP1の2つの酵素が関与するが,なかでも,FSP1は細胞膜上でNAD(P)Hを用いてキノンを還元し,還元型キノンが脂質ラジカルを消去することでフェロトーシスを抑制する.最近,新規FSP1阻害剤のicFSP1が,FSP1の相分離を誘導してフェロトーシスを促進することが判明し,FSP1の相分離が新たながん治療のアプローチとなる可能性が開かれた.本稿では,①解明の進んでいるFSP1によるフェロトーシス制御機構,②FSP1の相分離,③フェロトーシス関連疾患への創薬可能性について概説する.

フェロトーシス,フェロトーシスサプレッサープロテイン1(FSP1),グルタチオンペルオキシダーゼ4(GPX4),過酸化脂質

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