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グルカゴン/GLP-1/GIP triagonistの開発状況と将来性

Development status and future prospects of glucagon/GLP-1/GIP triagonist
中里雅光
Masamitsu Nakazato:Forefront Research Center, Graduate School of Science, Osaka University(大阪大学大学院理学研究科附属フォアフロント研究センター)
10.18958/7555-00001-0001694-00

グルカゴン,GLP-1,GIPの3種類の受容体に結合するトリプルホルモン受容体アゴニストであるレタトルチド(retatrutide:イーライリリー社,LY3437943)が開発された.その糖代謝改善効果は,GIP/GLP-1のdual agonistとほぼ同等であるが,肥満症や2型糖尿病における体重減少効果はより強力である.これにはグルカゴン作用が関連している.また肥満に伴う閉塞性睡眠時無呼吸症候群や変形性関節症に対する臨床試験も開始されている.本稿ではレタトルチドを含むtriagonistの開発の現況を紹介する.

グルカゴン/GLP-1/GIP受容体作動薬,レタトルチド,2型糖尿病,肥満症

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