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GIPの生理学:short-form GIPを含めて

Physiology of GIP and short-form GIP
藤田征弘,柳町剛司,竹田安孝
Yukihiro Fujita1)/Tsuyoshi Yanagimachi1)/Yasutaka Takeda2):Department of Endocrinology and Metabolism, Hirosaki University, Graduate School of Medicine1)/Department of Diabetology and Endocrinology, Kanazawa Medical University2)(弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学講座1)/金沢医科大学糖尿病・内分泌内科学2)
10.18958/7555-00001-0001664-00

GIPはBrownらによって発見された消化管ホルモンで,GLP-1に先立ちインクレチンとして同定された.GIPはブドウ糖や脂肪酸の刺激で分泌され,食事刺激によるインスリン分泌にかかわる.一方,高血糖下ではインスリン分泌作用が減弱し,GIP欠損マウスが肥満抵抗性であることから,糖尿病の治療には長く応用されていなかった.われわれは膵α細胞からshort-form GIPを見出し,その糖尿病への治療応用や測定系の研究を行ってきた.薬理学濃度のGIPはむしろ肥満を誘発しない可能性があり,今後のさらなる検討が望まれる.

GIP,short-form GIP,K細胞,膵α細胞

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