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GIP/GLP-1 dual agonistの特性と効果,安全性

The effect and safety of GIP/GLP-1 dual agonist
安田拓真,原田範雄,矢部大介
Takuma Yasuda1)/Norio Harada1)2)/Daisuke Yabe1):Department of Diabetes, Endocrinology and Nutrition, Kyoto University Graduate School of Medicine1)/Department of Endocrinology and Metabolism, School of Medical Sciences, University of Fukui2)(京都大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌・栄養内科学1)/福井大学学術研究院医学系部門医学領域病態制御医学講座内分泌・代謝内科学分野2)
10.18958/7555-00001-0001665-00

肥満を合併する2型糖尿病の激増を背景に,血糖改善効果に加え,減量効果を有する2型糖尿病治療薬に注目が集まっている.チルゼパチドは,1分子のペプチドでありながらインクレチンであるGIP,GLP-1の両受容体を活性化しうる2型糖尿病治療薬として開発され,臨床試験において既存のGLP-1受容体作動薬と比して,著明な血糖改善効果,減量効果を有することが示されたため使用頻度が増えており,現在,心血管や腎に対するadditional benefitsの可能性についても検討が進んでいる.一方,新しいクラスの薬剤として消化器関連有害事象に加え,未知の副作用に注意する必要がある.本稿では,チルゼパチドの特性と有効性,安全性について概説する.

GIP,GLP-1,dual agonist,糖尿病,肥満

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