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【スマホで読める実験医学】炎症反射:迷走神経回路の人為的な刺激による過剰な免疫反応の抑制
550円
身体中に張り巡らされた神経系は,脳からの指令,さらに環境からの刺激に応じて,神経回路を活性化させることにより,免疫・炎症応答を含む体内の恒常性の維持に寄与する.神経回路の人為的な刺激によるニューロモデュレーション医療は多くの研究がなされてきたが,近年最も成功した事例は,迷走神経を経由する炎症反射の神経回路を標的とした免疫抑制法である.迷走神経刺激は,関節リウマチや炎症性腸疾患の患者に対して良好な治療効果を示し,新たな疾患治療法として期待されている.本稿では,炎症反射を標的としたニューロモデュレーションを用いた過剰な免疫反応の抑制と炎症性疾患治療の現状,そしてその臨床への展開の可能性を議論する.
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