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レム睡眠:その制御回路および疾患との関連

REM sleep: underlying neural circuits and relations with diseases
荒井佳史,柏木光昭,林 悠
Yoshifumi Arai1)2)/Mitsuaki Kashiwagi2)/Yu Hayashi1)〜3):Department of Biological Sciences, Graduate School of Science, The University of Tokyo1)/International Institute for Integrative Sleep Medicine(IIIS),University of Tsukuba2)/Department of Human Health Sciences, Graduate School of Medicine, Kyoto University3)(東京大学理学系研究科生物科学専攻1)/筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)2)/京都大学医学研究科人間健康科学系専攻3)
110.18958/7031-00001-0000174-00

レム睡眠はヒトの睡眠の約20%を占める.大脳皮質の活発な神経活動や全身の骨格筋の脱力などレム睡眠中には劇的な生理的変化が起きる.しかし,レム睡眠の神経基盤や生理学的機能は依然として不明である.近年,化学遺伝学や光遺伝学といった神経活動の操作技術や,GRABセンサーをはじめとする活動計測技術の目覚ましい発展により,レム睡眠を制御する神経基盤が徐々に明らかになってきた.また,最近では疫学調査からレム睡眠の異常や減少が神経変性疾患の発症リスクを増加させることがわかってきた.本稿ではこれまで明らかにされてきたレム睡眠の制御回路およびレム睡眠と神経変性疾患との関連について概説する.

レム睡眠,レム睡眠行動障害(RBD),認知症,脳血流

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