スマホで読める実験医学
550円

アミノ酸感知による栄養適応と寿命制御

Amino acid-sensing for nutritional adaptation and lifespan regulation
小坂元陽奈,小幡史明
Hina Kosakamoto1)/Fumiaki Obata1)2):RIKEN Center for Biosystems Dynamics Research1)/Graduate School of Biostudies, Kyoto University2)(理化学研究所生命機能科学研究センター1)/京都大学大学院生命科学研究科2)
10.18958/7569-00001-0001744-00

タンパク質は,個体の成長・代謝・寿命を制御する主要な栄養素である.摂取したタンパク質は20種類のアミノ酸あるいは短いペプチドに消化され吸収される.細胞においてアミノ酸を感知するメカニズムとしてこれまでにさまざまな経路が同定され,それらがかかわる生命現象が多く解明されている.また適度な栄養制限が寿命延長に資することは明らかであるが,その中心にアミノ酸感知応答が存在することも示唆されている.本稿では,食理学を考えるうえで重要であるアミノ酸に対する生体応答機構について最新の知見を紹介し,その現在地と今後の方向性について考察する.

アミノ酸感知,寿命,栄養適応,食事制限,ショウジョウバエ

この記事は有料記事です

(残り約10,500文字)

  • 【スマホで読める実験医学】アミノ酸感知による栄養適応と寿命制御
    550円