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生体イメージング研究への応用が期待される光操作技術の創出

Manipulating and imaging biological processes
佐藤守俊
Moritoshi Sato1)2):Graduate School of Arts and Sciences, The University of Tokyo1)/ Kanagawa Institute of Industrial Science and Technology2)(東京大学大学院総合文化研究科1)/神奈川県立産業技術総合研究所2)
10.18958/7623-00001-0001793-00

蛍光タンパク質の実用化を契機として,光を使ったイメージング技術が世界中の研究室で利用されるようになった.しかし,ライフサイエンスにおける光技術の将来は,必ずしもイメージングに限定されない.われわれは,光を使って生命現象を「見る」だけでなく,それらを光で「操る」ことができるとしたら,ライフサイエンスを大きく変えることができるかもしれないと考え,新たな技術の開発を行ってきた.本稿では特に,ゲノムにコードされた遺伝子の塩基配列を光刺激で書き換えたり,遺伝子の発現を光刺激で活性化したりするための技術について紹介する.このような生命現象の光操作技術を生体イメージング技術と組み合わせて用いることで,生命現象のメカニズムをさらに深く理解することが可能になるだろう.

ゲノム,遺伝子,光操作,光スイッチタンパク質,CRISPR-Cas9

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