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【スマホで読める実験医学】父親の環境ストレスの遺伝:哺乳動物を例として
550円
「親の環境が次世代の形質に影響を与えるか?」という問いは,進化学だけでなく,疾患発症メカニズムの解明など多くの分野に関係しており,生物学全般に当てはまる課題である.2000年代になって,ゲノムDNA配列によらない遺伝子発現の制御メカニズムとして,エピゲノムが明らかになり,前述の問いの答えが徐々に明らかになってきた.本稿では,特に哺乳動物において,父親のストレスの影響が次世代へと遺伝するメカニズムについて,実験学的・疫学的データとともに,提唱されている仮説を紹介する.また,ストレス応答性のエピゲノム制御因子であるATF7を介した,父親ストレスの遺伝現象のメカニズムについて解説したい.
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