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多能性幹細胞を用いた着床期ヒト胚モデルの構築

Construction of human embryo model of implantation stage using pluripotent stem cells
大久保 巧,髙島康弘
Takumi Okubo/Yasuhiro Takashima:Kyoto University CiRA Department of Life Science Frontiers(京都大学 iPS細胞研究所 未来生命科学開拓部門)
10.18958/6939-00001-0000830-00

着床期のヒト胚発生は,倫理的な問題から研究が困難であり,ブラックボックスとされてきた.これまで,ヒト胚の発生はマウスで得られた知見をもとに考えられてきたが,ヒトとマウスでは発生様式が大きく異なり,発生機構も異なる可能性がある.近年,多能性幹細胞を用いて初期胚様の構造を作出するヒト胚モデルが報告された.われわれは,ナイーブ型ヒト多能性幹細胞の樹立および,胚盤胞を構成する胚体外細胞への分化誘導に成功しており,現在,これらの細胞を組合わせた新たなヒト胚モデルの形成を試みている.本稿では,ヒト胚モデルに関連した最新の知見を概説するとともに,われわれの研究内容について紹介する.

着床期発生,ヒト胚モデル,多能性幹細胞,エピブラスト,原始内胚葉

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