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高血圧発症と中枢エピジェネティクス:交感神経系のセットポイントとエピジェネティクス

Development of hypertension via epigenetics change in the central nervous system
森 典子,藤田敏郎
Fumiko Kawakami-Mori1)/ Toshiro Fujita2):Division of Endocrinology, Mitsui Memorial Hospital1)/Division of Clinical Epigenetics, Research Center for Advanced Science and Technology, The University of Tokyo2)(三井記念病院内分泌内科1)/東京大学先端科学技術研究センター臨床エピジェネティクス講座2)
10.18958/6571-00001-0000900-00

母体低栄養,加齢,喫煙,ストレスは低出生体重児の原因となることが知られている.いずれの環境も胎盤環境の変化により胎児は過剰のグルココルチコイドに曝露される.グルココルチコイド過剰曝露は胎児の脳内のDNAメチル化酵素の発現量を変化させ,さらにエピジェネティクス変化を引き起こした.血圧中枢の1つである室傍核でのアンジオテンシンシグナルを増強させ,成長後の塩分感受性高血圧を引き起こしていることが明らかとなった.

グルココルチコイド,母体低栄養,胎盤11βHSD2,中枢アンジオテンシン系,エピジェネティクス

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