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ここではカイ二乗検定と
Fisher の正確確率検定の概要を説明します.詳細はコラム5を参照してください.くり返しになりますが,どちらも単純に人数の多い・少ない,割合の高い・低いを比べているわけではなく統計学的に表の偏りの有無を検定しています.カイ二乗検定では,まず集計された結果から作成されたクロス集計表をもとに,理論上の期待値からなるクロス集計表を作ります.糖尿病の有無と性別の例では実際に集計されたクロス集計表が表9-2であり,その理論上の偏りのない表が表9-1です.…
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臨床研究に必要なところだけコンパクトに解説!統計の基本を読みながら,付属のサンプルデータを使い29の課題に沿って実際にデータ解析をやってみることで,難しいと思っていた医療統計もすんなりわかる.
世に出回る統計学の解説本のほとんどは,睡眠導入剤である.特に数式がいっぱい書いてある本は,チオペンタールと同様の即効性で意識を消失させる.数式を用いない統計本ですら,じわじわ眠気を誘ってくる.寝ころびながら読んでいると,いつの間にか本当に寝てしまう.
若手の臨床家にとって,統計学の勉強ほど憂鬱な時間はあるまい.幸か不幸か,統計学を知らなくても,何となく医学論文を読めなくはない.論文のMethods にあるStatistical Analysis の項には目もくれず,AbstractとConclusion だけ読み,Table とFigure をざっと見れば,論文を読めた気になる.頼りは,“P < 0.05”であるか否か,に尽きる.
さて,そんな若手の臨床家,いや,若手でない方々も含めて,統計学を敬遠しがちな諸氏にお勧めしたいのが,本書「医療統計、データ解析しながらいつの間にか基本が身につく本」である.本書は「講義編」と「実践編」に分かれている.「講義編」が20 ページ足らずと実に短い.そこに臨床研究の基礎事項のエッセンスが凝縮されている.さらに,仮説検定やP値と信頼区間をものの見事に簡潔に解説している.読者はここで一発,膝を打つ.
統計学を身につけるには,四の五の言わず,自分でデータを解析してみることだ.本書は,目次に引き続いて,サンプルデータのダウンロードを案内する.そして実践編の冒頭で統計ソフトStata の概要を解説している.本書p37 掲載の表5-1 の「各種統計ソフトの比較」を見ていただきたい.Stata は比較的安価であり,それでいて機能は最強レベルと言ってよい.本書はその後,Stata の操作を実にわかりやすく,コマンド入力とクリック操作をまじえて解説する.ここで読者の目からウロコが落ちる.こんなに使いやすい統計ソフトがあったのか?! 一度も眠気を催すことなく,解説に沿ってスイスイとデータ解析しながら,幾度となく膝を打つこと間違いない.いつの間にか読者は,統計学の基本を身につけるにちがいない.そして,論文のMethodsにあるStatistical Analysis の項も,きっと読めるようになるだろう.
康永秀生(東京大学大学院医学系研究科臨床疫学・経済学 教授)
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(2021年8月23日)
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