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ノンレム睡眠

のんれむすいみん

哺乳類の睡眠状態はノンレム睡眠とレム睡眠に大別される.これらの状態は,脳波・筋電図測定を行うことで区別することができる.ノンレム睡眠は,脳波の徐波活動がみられることが特徴である.一方,レム睡眠は,脳波上は覚醒状態に近い一方で,筋緊張の低下が特徴である.また,レム睡眠時には高速な眼球運動がみられる(REMはrapid eye movementの略である).一日の総睡眠時間における割合は,一般的にはノンレム睡眠が大半を占める(ただし,生物種や発生段階によって異なる).ノンレム睡眠とレム睡眠は,どちらも睡眠状態であるという共通性はあるが,それぞれの制御に関与する神経細胞や遺伝子が異なることが示唆されてきており,異なる制御機構や生物学的機能が関係すると考えられる.本稿においては,単に睡眠と記載する場合,基本的にはノンレム睡眠を想定して議論している.(実験医学2022年7月号より)

睡眠覚醒制御のタンパク質リン酸化仮説実験医学2022年7月号

脳波上で,徐波とよばれる低周波数の特徴的なパターンを伴う睡眠.(実験医学2022年7月号より)

ヒドラが解き明かす睡眠の進化的起源実験医学2022年7月号

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです