一過性受容器電位型(transient receptor potential,TRP)チャネルは温度や圧力,トウガラシやワサビの辛さ,ミントの冷感など多彩な刺激を感知するチャネル群である.それゆえに,生命現象のしくみの理解に重要なだけでなく創薬標的としても魅力的なタンパク質である.これまでに,20種類を超えるTRPチャネルから薬物複合体など200を超える立体構造が決定されたが,いずれも四量体構造だった.この四量体の中心にイオンの通り道であるイオンポアが形成される.
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DOI:10.18958/7405-00004-0001120-00