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肺にゲノム編集mRNAを送達し,遺伝性疾患を治療

東京科学大学難治疾患研究所 先端ナノ医工学分野 内田智士

ッセンジャーRNA(mRNA)を用いた遺伝性疾患に対する生体内ゲノム編集治療が注目されている.例えば,トランスサイレチンアミロイドーシスに対して,Cas9発現mRNAとガイドRNA(gRNA)の送達によって原因遺伝子を破壊する治療は,臨床第Ⅰ相試験で優れた成果が得られ(Gillmore JD, et al:NEngl J Med, 385:493-502, 2021),現在第Ⅲ相試験に進んでいる.この治療では肝臓が標的臓器であり,4種類の脂質からなり肝指向性をもつ脂質性ナノ粒子(lipid nanoparticle:LNP)がmRNA送達に用いられた.一方で,肝臓以外の臓器に対するmRNA送達は困難であった.

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DOI:10.18958/7569-00004-0001749-00

2024年11月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2024年11月号 Vol.Vol.42 No.18
栄養分子と生体の相互作用 食理学
動態と感知応答を解明し、健康寿命を延伸する

小幡史明,永森收志/企画
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