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Q21. タンパク質のスポットが点にならず横方向に線状になるのですが…
- A.一次元目の泳動時間・電圧などの条件を見直そう
- 一次元目の等電点電気泳動がうまくフォーカスしていない可能性が高い.
- 電圧は2ステップか3ステップで順番に上げていく方法([500V,1h]→[3,500V,15~20h,10~15℃])または([500V,1h]→[1,000V,1h]→[10,000V,10h,10~15℃])が分離能が良い.なお,時間が長すぎてもよくない.
- A.アプライタンパク質量を減らそう
- アプライしすぎると,等電点電気泳動での泳動がテーリングする.実験の目的に合わせてアプライ量を変える.
- A.サンプルの前処理を見直すか,市販の前処理用キットを使ってみよう
- アプライサンプル中に不純物が多いと考えられる.特に,塩などの電解質が多く含まれているとうまくフォーカスしない.その場合は脱塩を考える
- A.電点電気泳動に用いるストリップゲルを,新しいものにしよう
- 古いストリップゲルは分離能が悪くなる.購入したストリップゲルは-80℃で保存するのが望ましい.
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プロフィール
- 森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
- 京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
- <著作>
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