従来,線維化(症)は,慢性的な臓器障害のなれの果てで,不可逆的かつ予後不良の状態と考えられてきた.しかしながら近年,想定されていた“point of no return”を超えても一定の可塑性が残存する事例が次々に報告され,線維化(症)はアンメット・メディカル・ニーズのきわめて高い疾患として注目されるとともに,抗線維化薬の世界的な開発競争が生じている.そこで本書では,正常から疾患〔線維化(症)〕への過程で生じるダイナミックな組織リモデリングを「fibrosis」と定義し,ミクロ(線維芽細胞,細胞間ネットワーク)からマクロ(臓器・疾患)の視点で俯瞰することで,「fibrosis」研究の現状と今後の方向性をご紹介したい.… 菅波孝祥(名古屋大学環境医学研究所分子代謝医学分野),柳田素子(京都大学大学院医学研究科腎臓内科学,京都大学構成的ヒト生物学研究拠点),武田憲彦(自治医科大学分子病態治療研究センター循環病態・代謝学研究部) 続きを読む
従来,線維化(症)は,慢性的な臓器障害のなれの果てで,不可逆的かつ予後不良の状態と考えられてきた.しかしながら近年,想定されていた“point of no return”を超えても一定の可塑性が残存する事例が次々に報告され,線維化(症)はアンメット・メディカル・ニーズのきわめて高い疾患として注目されるとともに,抗線維化薬の世界的な開発競争が生じている.そこで本書では,正常から疾患〔線維化(症)〕への過程で生じるダイナミックな組織リモデリングを「fibrosis」と定義し,ミクロ(線維芽細胞,細胞間ネットワーク)からマクロ(臓器・疾患)の視点で俯瞰することで,「fibrosis」研究の現状と今後の方向性をご紹介したい.…
菅波孝祥(名古屋大学環境医学研究所分子代謝医学分野),柳田素子(京都大学大学院医学研究科腎臓内科学,京都大学構成的ヒト生物学研究拠点),武田憲彦(自治医科大学分子病態治療研究センター循環病態・代謝学研究部)
臓器不全の「なれの果て」と考えられてきた「線維症」.近年,動的な細胞ネットワークが支える可逆的な状態と捉えられる知見が蓄積してきました.慢性疾患を打開する,創薬標的としても注目を集める先端研究を紹介!
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