●不明熱が難しいのは,そもそも診断学がわかっていないこともあるのでは? 10年かけると,不明熱という疾患を見るとまさに腕試しとばかりに興味をもてるほどの歳月が流れたように感じる.しかし不明熱という触れ込みで送られてくる患者さんを診ていると,Petersdorfの言っていたところの「不明熱」で送られてくることは稀である.むしろ熱源の精査の方法を知らないので原因がつかめない,という「不明な熱」と紹介状に書くべきことを,「な」の部分を消して送ってきているようにお見受けすることが圧倒的多数で,いわゆる不明熱というのは実際には稀であると思っている.一方稀な病気も精通してゆくと,早期に診断がわかるため,不明熱という意識をしなくなることもある(稀な病気もすぐにわかれば「不明熱」ではなく「有明熱」になる).いずれにしても「不明な熱」と「不明熱」はまったく違うということを認識すべきであろうと思う.きっと診断能力の問題で,個々人が想起する「不明熱」というカテゴリーの範囲は異なってくるのではなかろうか?
●不明熱が難しいのは,そもそも診断学がわかっていないこともあるのでは?
10年かけると,不明熱という疾患を見るとまさに腕試しとばかりに興味をもてるほどの歳月が流れたように感じる.しかし不明熱という触れ込みで送られてくる患者さんを診ていると,Petersdorfの言っていたところの「不明熱」で送られてくることは稀である.むしろ熱源の精査の方法を知らないので原因がつかめない,という「不明な熱」と紹介状に書くべきことを,「な」の部分を消して送ってきているようにお見受けすることが圧倒的多数で,いわゆる不明熱というのは実際には稀であると思っている.一方稀な病気も精通してゆくと,早期に診断がわかるため,不明熱という意識をしなくなることもある(稀な病気もすぐにわかれば「不明熱」ではなく「有明熱」になる).いずれにしても「不明な熱」と「不明熱」はまったく違うということを認識すべきであろうと思う.きっと診断能力の問題で,個々人が想起する「不明熱」というカテゴリーの範囲は異なってくるのではなかろうか?
“不明熱とは何か?”という定義から,診断に重要となる病歴や身体所見,注目すべき検査結果,さらに鑑別疾患の頻度や想起のしかたまでしっかり解説.診断をつけるためにどのように考えていけばよいかわかります!
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