臨床研修において初期研修医が,重症患者を指導医とともに受けもち,そして,患者に対して適切な診断と適切な治療,適切な検査計画と,適切な処置を行っていくことはとても重要な研修課題である.しかし,すべての臨床研修病院が3次救命救急センターでもなく,また,集中治療室をもっているわけでもない. (中略) おそらく多くの病院では,救急病棟や,それこそ一般病棟でなんとか対応しているものと思われる.これも幸いながら,当院にはHCU(high care unit:救急治療センター)が備わっている.ここはICUでもCCUでもなく,SCUでもない.とにかく,救急外来からの入院患者が科を問わず,一同に入院する一般病棟である.人工呼吸器はなく,動脈圧モニタリングもしない.また,当然だが,大動脈バルーン・パンピングもここでは使わない.HCUといった看板はどうであれ,こうした病棟は多くの病院で設定されているものと思われる.およそ,こうした病棟には「超重症」患者は絶対にいない.でも,想像するに「ICU適応のない,少し危ない重症患者」がいるはずである.今回の特集は,この「ICU適応のない重症患者」をいかに一般病棟で対応するか? である. (中略) 今回の企画にあたり,それぞれの分野で重症だけを診ているのではなく,普段から軽症も中等症も,重症も診ている先生にその分野での秘訣を教えてもらうことをお願いした.どこをミスすると,どこへ落ちていくのか? 落ちていかないためにはどこを診ていなくてはいけないのか? 鎮静をかけず,機械にもつながず,どうすればうまく急性期をしのげるのか? それこそが今回の特集の意図である.とことん攻めていく状態ではない中途半端な病態,微妙な病態を匠の技で,すばらしい塩梅で切り抜けていく術がまとめられていると思う.
臨床研修において初期研修医が,重症患者を指導医とともに受けもち,そして,患者に対して適切な診断と適切な治療,適切な検査計画と,適切な処置を行っていくことはとても重要な研修課題である.しかし,すべての臨床研修病院が3次救命救急センターでもなく,また,集中治療室をもっているわけでもない.
(中略)
おそらく多くの病院では,救急病棟や,それこそ一般病棟でなんとか対応しているものと思われる.これも幸いながら,当院にはHCU(high care unit:救急治療センター)が備わっている.ここはICUでもCCUでもなく,SCUでもない.とにかく,救急外来からの入院患者が科を問わず,一同に入院する一般病棟である.人工呼吸器はなく,動脈圧モニタリングもしない.また,当然だが,大動脈バルーン・パンピングもここでは使わない.HCUといった看板はどうであれ,こうした病棟は多くの病院で設定されているものと思われる.およそ,こうした病棟には「超重症」患者は絶対にいない.でも,想像するに「ICU適応のない,少し危ない重症患者」がいるはずである.今回の特集は,この「ICU適応のない重症患者」をいかに一般病棟で対応するか? である.
今回の企画にあたり,それぞれの分野で重症だけを診ているのではなく,普段から軽症も中等症も,重症も診ている先生にその分野での秘訣を教えてもらうことをお願いした.どこをミスすると,どこへ落ちていくのか? 落ちていかないためにはどこを診ていなくてはいけないのか? 鎮静をかけず,機械にもつながず,どうすればうまく急性期をしのげるのか? それこそが今回の特集の意図である.とことん攻めていく状態ではない中途半端な病態,微妙な病態を匠の技で,すばらしい塩梅で切り抜けていく術がまとめられていると思う.
“病棟”で重症患者を診るときの重要事項が満載! 心不全や脾摘,肝硬変,急性膵炎など,よく出会う重症病態で観察すべきポイントや重篤化を防ぐ工夫などを解説.急変させない上級医の先読みのワザを学ぶ!
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