敗血症の診療は「これは敗血症なのか？」と疑うことから始まります．敗血症を疑うためには，敗血症でみられる身体所見やバイタルサインを頭に入れておく必要があります．そして，ひとたび敗血症と診断したのであれば，血液培養などの必要な検査を過不足なく施行し，適切な抗菌薬や輸液による初期治療を直ちに開始しなければなりません．なぜなら，治療開始までの時間が患者さんの予後に影響するからです．いつ到着するかわからない指導医を待って「抗菌薬や点滴は指導医の先生が来てから考えます♪」では遅いのです．適切な初期治療をマスターし，皆さんの力で一刻も早く患者さんを敗血症から救ってください． （中略） 皆さんには敗血症の患者さんを入院させて，主治医あるいは担当医として治療する機会も少なくないでしょう．上級医から「今，外来で手が離せないから，とりあえず指示を出して入院させておいて！」と入院管理を任されることもあるかもしれません．そのような場合，どのような点に注意して「指示簿」を書いていますか？ 敗血症では輸液量，尿量，血糖など特に気をつけて管理すべきポイントがあります．これらのポイントをおさえた患者管理をマスターし，適切な指示により敗血症患者さんを回復へと導いてください． また，敗血症患者さんの退院後の生活を意識して入院治療を行っていますか？ 近年，重症患者さんが回復後に著しくQOLを落としていることが明らかになってきました．「救命はできたけど，寝たきりになってしまった」ということがないように手を尽くしましょう．われわれの治療目標は「患者さんに元の生活を取り戻してもらうこと」なのですから．
敗血症の診療は「これは敗血症なのか？」と疑うことから始まります．敗血症を疑うためには，敗血症でみられる身体所見やバイタルサインを頭に入れておく必要があります．そして，ひとたび敗血症と診断したのであれば，血液培養などの必要な検査を過不足なく施行し，適切な抗菌薬や輸液による初期治療を直ちに開始しなければなりません．なぜなら，治療開始までの時間が患者さんの予後に影響するからです．いつ到着するかわからない指導医を待って「抗菌薬や点滴は指導医の先生が来てから考えます♪」では遅いのです．適切な初期治療をマスターし，皆さんの力で一刻も早く患者さんを敗血症から救ってください．
（中略）
皆さんには敗血症の患者さんを入院させて，主治医あるいは担当医として治療する機会も少なくないでしょう．上級医から「今，外来で手が離せないから，とりあえず指示を出して入院させておいて！」と入院管理を任されることもあるかもしれません．そのような場合，どのような点に注意して「指示簿」を書いていますか？ 敗血症では輸液量，尿量，血糖など特に気をつけて管理すべきポイントがあります．これらのポイントをおさえた患者管理をマスターし，適切な指示により敗血症患者さんを回復へと導いてください．
また，敗血症患者さんの退院後の生活を意識して入院治療を行っていますか？ 近年，重症患者さんが回復後に著しくQOLを落としていることが明らかになってきました．「救命はできたけど，寝たきりになってしまった」ということがないように手を尽くしましょう．われわれの治療目標は「患者さんに元の生活を取り戻してもらうこと」なのですから．
敗血症に自信をもって対応できる，現場医師の考え方・動き方を伝授．早期診断や初期蘇生はもちろん，指示簿の記載や救命後のQOLを考えた治療まで，患者さんを目の前にしたときの「どうする？」を解決します！
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