最近,免疫学の大きなトピックの1つとしてマクロファージが挙げられる.phagocyteは無脊椎動物において異物を貪食する細胞としてMetchnikoffによって発見され,そのなかから単核のものを“マクロファージ”と名付けた.当初は,体内に侵入した異物やごみを処理するしか仕事をしない細胞だと思われており,免疫学でもスポットライトの当たらない補欠の細胞であった.しかし,近年のM1・M2のコンセプトから,最近のマクロファージサブタイプ(亜種)の研究が徐々に増えつつあり,2011年からはPubMedでの“macrophage”でヒットする論文は毎年10,000を超え続けている.長年スポットライトの当たっていなかったマクロファージ研究は,今まさにNEON GENESIS(新世紀)を迎え,その“序”の章がスタートした.本稿では,前半にてマクロファージの分化や種類の多様性について,そして後半では最近のさまざまなマクロファージ研究のテーマのなかでも,“疾患”との関係にフォーカスを当て概説する.佐藤 荘 (大阪大学微生物病研究所) 特集の概論を読む
最近,免疫学の大きなトピックの1つとしてマクロファージが挙げられる.phagocyteは無脊椎動物において異物を貪食する細胞としてMetchnikoffによって発見され,そのなかから単核のものを“マクロファージ”と名付けた.当初は,体内に侵入した異物やごみを処理するしか仕事をしない細胞だと思われており,免疫学でもスポットライトの当たらない補欠の細胞であった.しかし,近年のM1・M2のコンセプトから,最近のマクロファージサブタイプ(亜種)の研究が徐々に増えつつあり,2011年からはPubMedでの“macrophage”でヒットする論文は毎年10,000を超え続けている.長年スポットライトの当たっていなかったマクロファージ研究は,今まさにNEON GENESIS(新世紀)を迎え,その“序”の章がスタートした.本稿では,前半にてマクロファージの分化や種類の多様性について,そして後半では最近のさまざまなマクロファージ研究のテーマのなかでも,“疾患”との関係にフォーカスを当て概説する.
佐藤 荘 (大阪大学微生物病研究所)
近年,組織特異的なマクロファージの発見が相次ぎ,それぞれの機能や疾患との関連が明かされはじめています.治療標的として期待されるマクロファージの「多様性」に迫る最新研究をご紹介します.
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