全国で勉強会を支援! ジェネラリスト 80大学行脚 プロジェクト 菅家智史(福島県立医科大学医学部 地域・家庭医療学講座,日本プライマリ・ケア連合学会若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト プロジェクトリーダー) レジデントノート2014年1月号掲載 所属はレジデントノート掲載当時のものです [SHARE] ツイート 「ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト(以下,行脚プロジェクト)」は2011年2月,日本プライマリ・ケア連合学会若手医師部会の活動として産声を上げた.全国に80カ所ある大学医学部での学生向け勉強会の開催支援を主な活動とし,これまでかかわった勉強会は53大学,90回(2013年10月現在)を数える.今回は行脚プロジェクトの具体的な活動内容を紹介する. 学生主体の勉強会を企画からサポート 総合診療,家庭医療,プライマリ・ケアなどを担うジェネラリストに興味のある学生は増えてきている.しかし「大学によって教育内容の差が大きい」「興味があっても学ぶ機会が少ない」という学生の声を耳にする.私たち行脚プロジェクトは「全国規模の勉強会やセミナーに行くのは気がひける…」「でもジェネラリストには興味がある」「うちの大学で開催されるなら参加してみたい」という学生に学ぶ機会を提供したい,という思いから活動をスタートした. 2012年10月,100人以上が参加した三重大学でのワークショップ 私たちのサポートは「ジェネラリストに依頼して勉強会を開催したい!」という連絡を受けるところからはじまる.内容や講師の人選・依頼,日程や場所の選定など,勉強会の準備状況に合わせ随時相談してサポートしている.内容は「家庭医療総論」「総合診療医の多彩なフィールド」「ウィメンズヘルス」「在宅医療」など,ジェネラリストがかかわる多彩なテーマからニーズに合わせて検討する.講師の人選については,行脚プロジェクトの趣旨に賛同する約100名のジェネラリストを中心に,各地区のプロジェクトスタッフ医師のつながりも駆使しながら,企画内容に応じた講師を紹介している.日本プライマリ・ケア連合学会からの支援もあり,学生主体勉強会の開催で悩むことの多い講師の交通費等も可能な範囲でサポートしている. ジェネラリストと学生の出会いの場をつくる 行脚プロジェクト代表メールアドレス()では勉強会開催希望を随時募集している.勉強会企画には数カ月(少なくとも3カ月以上)が必要であり,準備が整っていなくても相談は可能なので,気軽に連絡をいただきたい. ある勉強会で「地元にこんな素敵な先生が働いていることを知らなかった」という参加者の感想が印象的だった.私たち行脚プロジェクトはこれからも「ジェネラリストと学生の出会いの場づくり」を全国各地で進めていく.開催予定はプライマリ・ケア連合学会のホームページにて随時紹介している.ほとんどの勉強会では医学生だけでなく医療系学生,医療従事者,医師の参加も可能である.近隣の大学で行脚プロジェクト関連勉強会が開催される際には,ぜひご参加いただきたい.そして,「母校で教えたい」「近くの学生に教えたい」という医師(ジェネラリスト,ジェネラリスト志望の研修医)も募集している.多くの皆様のご支援ご協力をお願いしたい.