海外家庭医療雑誌 表題翻訳プロジェクト 佐々木隆史(京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前診療所) レジデントノート2014年2月号掲載 所属はレジデントノート掲載当時のものです [SHARE] ツイート すべてのプライマリケア医に最新の情報を! 突然ですが,皆様が上級医・指導医になったら知識のアップデートはどうされますか? レジデントノートや諸学会のガイドライン,MRさんの持ってくる情報でされるでしょうか? それともさらに上級医・指導医が教えてくれるでしょうか? 恐らく,独自の学習が必要となり,自分の専門とする分野の最新論文を定期的にチェックする必要が出てくることがあるかもしれません.最近はITが発達したためどこでも最新の情報が得られますが,「日常臨床で時間がない…」「海外の文献を定期的に読むのは…」という方もおられると思います. 配信メールの一例です.(クリックすると拡大されます.) そこで,“海外家庭医療雑誌 表題翻訳プロジェクト”が日本プライマリ・ケア連合学会の若手医師によって2009年から自主的にはじめられました.「すべてのプライマリケア医に最新の情報を!」をコンセプトに,American Family Physician,Annals of Family Medicine をはじめとする海外雑誌の文献表題翻訳を行っています.現在は16名のメンバーで定期的に文献を担当し,“文献表題翻訳”に加え,“文献へのリンク”“その文献に対する一言コメント”を記載して,日本プライマリ・ケア連合学会の公式メーリングリストなどに定期的に配信しています.また,2013年10月よりケアネットから配信されるコンテンツにも「1分でわかる家庭医療のパール」として連載を開始しています. 自己学習,社会貢献,英語の勉強が同時にできる! メンバーのメリットとして,文献を読みクリニカルパールをメール読者に伝える「自己学習」と,みんなに最新情報を発信するという「社会貢献」が同時にできます.監訳担当のメンバーが翻訳担当者の翻訳をやさしくフィードバックしていますので,安心して翻訳が可能です.また,シンプルに定期的な「英語の勉強」にもなります(笑).基本的にメール上のやり取りですので,全国どこでも,どなたでも参加可能です. 海外家庭医療雑誌 表題翻訳プロジェクトは,さまざまな人たちといろいろなものをつくり上げていくという,家庭医・総合診療医の得意とする領域だと考えています.このプロジェクトは初期研修医でも参加可能です.特に家庭医・総合診療医をめざされる皆様,ぜひ一緒に最新の情報を発信してみませんか? 代 表:佐々木隆史(京都家庭医療学センター 医療生協 こうせい駅前診療所) 副代表:廣瀬英生(郡上市地域医療センター 国保和良診療所) 副代表:今藤誠俊(医療福祉生協連 家庭医療学レジデンシー・東京 根津診療所)