日本プライマリ・ケア連合学会若手医師部会 藤谷直明(大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科/宮崎医院,日本プライマリケア連合学会 若手医師部会 代表) レジデントノート2016年5月号掲載 [SHARE] ツイート 日本プライマリ・ケア連合学会若手医師部会(以下,若手医師部会)はプライマリ・ケアの確立と普及をめざした,卒後3〜10年目,もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8年目までの若手医師が集まった会です.会の目的は若手医師の交流の促進やジェネラリストの普及・後進の育成などです.今回は,若手医師部会についてレポートします. 若手医師部会の生い立ち 若手医師部会は,家庭医になるための研修制度のないなかで,家庭医を志す若手医師たちが集まって2004年に若手家庭医部会として立ち上がりました.学会などの機会に集まり,悩みを共有し,切磋琢磨していました.そのころは家庭医になるためのキャリアがはっきりとしていない時代でしたが,そのなかで一人でも多くの若い医師が家庭医というキャリアを選択できるような過程をつくるために活動していました.その後,家庭医療後期研修プログラムができ,日本におけるジェネラリストの育成が普及するにつれ,若手医師部会の役割も徐々に変わりつつあります.しかし,若手医師の交流を通し,ともに学ぶ仲間やロールモデルと出会う機会をつくり,またその出会いのなかで生まれるさまざまなアイデアを実現し,社会に還元していく場であることには変わりありません. 若手医師部会の活動 第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 若手医師部会総会集合写真 実際に若手医師部会は多くの活動を生みだしてきました.このシリーズでも紹介されたFacebookで同世代をつなぐ『SNSプロジェクト』,全国からジェネラリストが集い学ぶ『若手医師のための家庭医療学冬期セミナー』,学生に総合診療を知ってもらうために各大学でワークショップを行う『ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト』などです.現在も,『クルー100人プロジェクト』の名のもとに多くの若手医師が集まり,さまざまな活動を行っています. 若手医師部会の面白いところは,人々の交流のなかから,さまざまなアイデアが生まれ,若手ならではの斬新な活動ができることです.そして,なによりも全国に仲間ができることが一番の面白さであり,そのなかで見聞を広げ,励まし合い,鍛え合うことは大きな成長につながります.若手医師部会の活動は主に専攻医以上を対象としていますが,一部は初期研修医から参加できるものもあります.皆様もぜひ,若手医師部会の活動に参加してみませんか? きっと素敵な仲間やロールモデルに出会えますよ. 若手医師部会の詳細はホームページやブログをご参照ください.