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クライオ電子顕微鏡法を支える画像解析と三次元像構築:その原理と最近のソフトウェアの発展

Image analysis and three-dimensional reconstruction for cryo electron microscopy: The principles and development of recent softwares
安永卓生,荒牧慎二
Takuo Yasunaga/Shinji Armaki:Department of Bioscience and Bioinformatics, School of Computer Science and Systems Engineering, Kyushu Institute of Technology(九州工業大学大学院情報工学研究院生命情報工学研究系/九州工業大学大学院情報工学府学際情報工学専攻生命情報工学分野)
10.18958/5607-00001-0001521-00

クライオ電子顕微鏡法は,水和した状態で急速凍結した生体試料を,そのまま電子顕微鏡で観察する方法である.得られた電子顕微鏡像は,それぞれの試料の投影像であるが,さまざまな方位からの撮影により,「中央断面定理」に従い,三次元像を再構築できる.その方法には,主として3つの方法があり,それぞれ単粒子解析法,電子線結晶法,電子線トモグラフィー法,とよばれる.いずれも一長一短はあり,得られる構造の分解能や画像の特性にも違いがある.本稿ではそれらを支える画像処理法の原理と最近のソフトウェアの現状について報告する.

単粒子解析法,二次元結晶法,電子線トモグラフィー法,中央断面定理,コントラスト伝達関数

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