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巨大ウイルスの構造解析:クライオ電子顕微鏡の新たな挑戦

Structural analysis of giant viruses: a new challenge in cryo-electron microscopy
岡本健太,村田和義
Kenta Okamoto1)/Kazuyoshi Murata2):BMC, Uppsala University1)/National Institute for Physiological Sciences2)(ウプサラ大学BMC1)/自然科学研究機構生理学研究所2)
10.18958/5607-00001-0001527-00

今世紀に入り巨大ウイルスの発見が相次いでいる.全長が数μmにも達するこれらウイルスは,細胞性生物の特徴をも併せもち,われわれがこれまで経験のしたことのない生命群が存在することが明らかになってきた.しかし,その大きさは光学顕微鏡的には小さく電子顕微鏡的には大きいため,これまで正確な構造研究はほとんど行われてこなかった.われわれはクライオ電子顕微鏡の新たな挑戦として巨大ウイルスのより精密な構造解析を行っている.本稿ではその研究の一端を解説し,クライオ電子顕微鏡技術のさらなる可能性を展望する.

クライオ電子顕微鏡法,巨大ウイルス,トモグラフィー解析,単粒子解析,氷包埋法

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