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組織因子をめぐるT細胞間の競合は,より重要な免疫記憶維持のための選択圧として働く

Competition for active TGFβ cytokine allows for selective retention of antigen-specific tissue-resident memory T cells in the epidermal niche
Hirai T, et al:Immunity, 54:84-98, 2021
平井敏郎
Toshiro Hirai:Department of Dermatology, University of Pittsburgh1)/Vaccine Creation Group, BIKEN Innovative Vaccine Research Alliance Laboratories, Institute for Open and Transdisciplinary Research Initiatives/Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University2)(ピッツバーグ大学皮膚科1)/大阪大学先導的学際研究機構・微生物病研究所 BIKEN 次世代ワクチン協働研究所ワクチン創成グループ2)
10.18958/6817-00003-0000753-00

末梢組織にとどまる記憶T細胞は,各組織に由来する因子に依存して維持される.しかし,限りある組織因子をめぐるT細胞間の競合の存在や,その競合が記憶形成へ与える影響は知られていなかった.今回われわれは,TGFβ活性化をめぐるT細胞間の競合が,皮膚においてより重要な記憶を維持するための選択圧として働いている可能性を見出した.

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