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公共データの再利用による未知RNAウイルスの探索

Reusability of public sequencing data for identifying RNA viral infections
川崎純菜,堀江真行
Junna Kawasaki1)/Masayuki Horie2)3):Laboratory of RNA Viruses, Department of Virus Research, Institute for Frontier Life and Medical Sciences, Kyoto University1)/Division of Veterinary Sciences, Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture University2)/Osaka International Research Center for Infectious Diseases3)(京都大学ウイルス・再生医科学研究所RNAウイルス分野1)/大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻2)/大阪国際感染症研究センター3)
10.18958/6949-00001-0000839-00

動物からのウイルス伝播により,多くのパンデミックが発生してきた.近年,ヒトに感染しうる未知のウイルスが哺乳類や鳥類に数十万種ほど存在する可能性が発表され,動物におけるウイルス探索が感染症対策に必須であることが提唱された.一方で,貴重な動物サンプルの使用制限や費用対効果といった課題がウイルス感染調査の推進を妨げている.そこでわれわれは,公共データベースに蓄積されてきたRNA-seqデータの利活用により,未知ウイルスの探索を試みた.ここではウイルス学における公共データの再利用性について紹介・議論する.

Virome解析,データ再利用性,ウイルス探索,感染症対策

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