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神経変性疾患治療に向けたタンパク質分解アプローチ

Targeted protein degradation approach toward the treatment of neurodegenerative disorders
友重秀介,石川 稔
Shusuke Tomoshige/Minoru Ishikawa:Graduate School of Life Sciences, Tohoku University(東北大学大学院生命科学研究科)
10.18958/6649-00001-0000971-00

神経変性疾患は,神経細胞の脱落により運動機能や認知機能の障害が認められる進行性の疾患群である.根治療法はなく,その開発が喫緊の課題となっている.凝集性を示す変性タンパク質が原因の一つとされているが,これは従来の創薬手法では対応できない“undruggable”な治療標的である.近年,undruggableな標的に対する新たな創薬手法としてPROTACなどのタンパク質分解(プロテインノックダウン)技術が注目されている.本稿では,プロテインノックダウン技術の神経変性疾患治療に向けた試みについて紹介するとともに,今後の展望や課題についても議論する.

神経変性疾患,ユビキチン・プロテアソーム系,PROTAC,オートファジー,疎水性タグ法(HyT)

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